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2011年東京ヴェルディアウォーズ



・あけましておめでとうございます。今年もよろしくです。毎年恒例の年始企画です。そして、何故かまぐが完全に忘れてしまったらしく、2008年のアウォーズだけありません。ご了承下さい。 かつてはHP内でアンケートを取るという手法や、年内最後のアウェーバスツアーで参加してくれた方にのみアンケート取る手法なども使いました。今回もまぐらしく独断と偏見でお送りします。 それでは正月早々お忙しい中、長々とお付き合い下さい。お正月から忙しい人もそうでない人もよろしくです。そういう訳でヴェルディアウォーズをどうぞ!過去のヴェルディアウォーズもお暇なら読んでね。 さ、それでは2011年のヴェルディをざっと駆け足で振り返ってみましょうか。


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−東京ヴェルディのフォメ・メンバー変遷 前半−
   −キャンプ・開幕戦等のメンバー−            −2試合目〜10試合目のメンバー−   

      市川雅彦  平本一樹                     平繁龍一         

         河野広貴                 飯尾一慶   河野広貴   井上 平  
   飯尾一慶        菊岡拓朗          (菊岡拓朗) (高木善朗) (阿部拓馬) 
         富澤清太郎                    佐伯直哉  小林祐希      

高橋祥平  深津康太  土屋征夫  福田健介      森 勇介  深津康太  土屋征夫  福田健介
                                 (高橋祥平)           
         柴崎貴広                        柴崎貴広         
                                    (土肥洋一)        


・シーズン開始と同時にケガ人が多いというのは、「ヴェルディあるある」の1つかもしれないですね。土肥、かんぺー、佐伯らが離脱。更に中盤の要であったMF柴崎晃誠が川崎フロンターレへ移籍。もう一度、サッカーを作り直す事からのスタートとなった。 レギュラークラスの補強は右サイドバックの森 勇介。当初は健介がハーフナー・マイクを抜いてアシストしたあの試合から才能開花が起こっていた。その為、森の方を左サイドバックで起用するという案が主流だった。10試合目までは引っ張ったものの、実力で森が右サイドバックを 奪い取った格好となった。


・中盤ではユースから「ブレ球FK」の持ち主と評価の高かった祐希がスタートからレギュラー扱いとなった。最初は二列目であったが、徐々にボランチの位置で起用される様になった。その後、最終節まで出場停止を除いて試合に出続けた。 FWも市川が開幕スタメンを果たすなど期待されていた。開始数秒での一対一も鮮烈であった、何度も言うが開幕ゴールを決めていればどうなったのだろうか。その後、平本一樹の負傷により、平繁がスタメンFWを任される事になる。 北九州戦でのハットトリックなどもあり、レギュラーFWは安泰かと思われたがPK失敗以降は内容すら悪くなってしまった。実に開幕10試合で2勝5敗3分という成績。毎年恒例の「スタートダッシュ失敗」という結果となってしまう。


−東京ヴェルディのフォメ・メンバー変遷 後半−    −11試合目〜20試合目のメンバー−           −21試合目〜最終節までのメンバー−         マラニョン  阿部拓馬                 マラニョン  阿部拓馬            (平本一樹)(平繁龍一)               (巻 誠一郎)              菊岡拓朗          河野広貴          菊岡拓朗          河野広貴    (飯尾一慶)        (福田健介)        (飯尾一慶)         (アポジ)        佐伯直哉  小林祐希                  佐伯直哉  小林祐希                                        (高橋祥平)            和田拓也  高橋祥平  土屋征夫  森 勇介      中谷勇介 富澤清太郎  土屋征夫  森 勇介                            (和田拓也)                           柴崎貴広                        柴崎貴広         


・チームの成績低迷、平繁の負傷、飯尾の2試合出場停止・・・これで川勝さんが大英断を下す。まず、森の右SB、和田の左SB、CBを深津から祥平へ、2トップに井上と阿部を起用したのだ。しかし、試合中に井上が負傷するアクシデント。これが 才能開花のキッカケとなり、阿部が10試合で10得点の大活躍を果たす。最後までFWには阿部がいるという絶対的なエースとして君臨した。この期間で5連勝を達成し、大量得点を獲るという試合が出始める。10試合で「6勝2敗2分」の高成績。しかし、昇格争いのライバルである徳島のMF徳重に 奇跡的な同点弾となるオーバーヘッドアシストをされてしまう。この試合で勢いを奪われてしまい、立て続けに試合を取りこぼす事になる。


・そして、後半戦は勝ったり負けたりの連続。負ける時は僅差で守られる傾向にある。力技の無いヴェルディに逆転という試合が少なく、パワープレイをやっても上背も無いので競り負けてしまう事が多かった。更にここから決定的なチャンスは数あれども、いつも選択肢を間違えてしまう「マラニョン劇場」によりゴールも勝ち点も逃す事が多くなってしまう。 「J2最多得点を誇る攻撃力」という謳い文句の裏で、ヴェルディが抱えていた課題は「決定力不足」という矛盾。その後、右MFアポジの抜擢、左SBの中谷、FWに巻を獲得して打開を計るものの、特効薬となることは無くシーズンは終わった。「16勝11敗11分」。ちなみに札幌は12敗であるが、負けよりもうちは22試合も勝てなかった訳だ。昇格ラインまで必要な勝ち点は9もある。 あの試合やこの試合、取りこぼした記憶が多すぎる。


・第2節愛媛、ロスタイムPKの第13節大分、絶不調の第15節横浜F、5連勝をストップさせられた後の愛媛、大分、京都3連戦。昇格ライバルの札幌戦敗退後の栃木、水戸。 徳島に勝ってまだ諦めないと意気込んでの富山戦・・・何となくあげただけでもこれだけある。順位的には半分より下という相手に勝てなかった試合が多いんですね。そして、そういう試合のほとんどが 「勝ち試合」を落としている感が強いこと。優勝するには「負け試合をモノにする」なんて言われますが、まずは「勝ち試合」をきっちりモノにするとこからですね。そもそも、内容で「勝ち試合」と思える試合が 多くなってるのは良い傾向。成長してる証拠ですから。今年の目標はここかもしれませんね。さ、駆け足で昨年を振り返ってみました。重複する内容もあるかとは思いますが、ヴェルディアウォーズをどうぞ。


得点王


トップ : FW 阿部拓馬   16得点



・二列目の右で起用される事が多かった阿部。この年も開幕前からポジションは右MFの2番手ぐらいの扱い。しかし、開幕から11試合目富山戦にFWで井上との2トップでチャンスを与えられる。そこまでヴェルディの調子が悪かった事、ハットトリックまでした平繁やレギュラー組であった平本、マラニョンの負傷。 更に富山戦でFWスタメンで一緒に出場した井上の負傷なども重なり、これらが阿部の才能開花の引き金となった。実にこの試合から10試合で10得点。ゴールも多彩。ロングシュート有り、セットプレイからのヘディング有り、GKとの一対一有り、ゴール前でのプルアウェイやポジショニングの良さから ごっつぁんゴールも多かった。ただ、巻加入後の18試合で6得点と激減。ゴール前での役割が変わった事での違いはあれども、対戦チームからマークされる存在になった事も大きいだろう。ゴールシーン以外でも、ゴールラインぎりぎりをドリブルする縦へえぐるドリブルも特筆すべき必殺技と言えよう。

・下記にはヴェルディ得点ランクを10位まで掲載します。J2リーグのみです。

  −ヴェルディ得点ランク−
 1位 阿部拓馬   16点
 2位 マラニョン   9点
 3位 河野広貴    8点
 3位 菊岡拓朗    8点
 5位 平繁龍一    4点
 5位 飯尾一慶    4点
 7位 巻 誠一郎   3点
 7位 井上 平    3点
 7位 土屋征夫    3点
10位 小林祐希    2点


アシスト王

トップ : MF 菊岡拓朗   12回


・ケガが無ければもっと稼いだかもしれませんね。ほとんどがカウンターでの起点からのスルーパスとセットプレイでした。背が低い河野と菊岡が任されていますが、どちらもアシストランクで1位2位なんですね。左右蹴り分けてる訳ですが、両方ともに菊岡が蹴れば15アシストも行けたんじゃなかろうかと。 後はロングカウンター時のマラニョンも含めれば20アシストなんて事も。GKをおちょくり抜いてかわしてゴールなんてのもあった通り、足元のテクニックはヴェルディでもトップクラスですからね。

−ヴェルディアシストランク− 
 1位 菊岡拓朗   12回
 2位 河野広貴   10回
 3位 阿部拓馬    7回
 4位 マラニョン   6回
 5位 小林祐希    5回
 6位 飯尾一慶    4回
 6位 高木善朗    3回
 8位 柴崎貴広    2回
 8位 土屋征夫    2回
 8位 富澤清太郎   2回
 8位 アポジ     2回


フェアプレー個人賞 : 無しよ
最多ファール個人賞 : MF小林祐希



・警告無しという選手で試合の半分以上出場した選手はいませんでした。結局は平本一樹が11試合に出場して無警告というぐらいですかね。でも、11試合でも警告もらいそうだっただけに意外っちゃあ意外だ。 警告を多くもらってしまったのが小林祐希。大半がプロフェッショナルファールの範疇。ここで止めないとやられてしまうという場面でのファールだったり、ちょっと激しく当たりすぎたりというイエローなので充分でしょ。 若いんだから激しいぐらいで丁度いい。徐々にイエローをもらわないプロフェッショナルファールってのを覚えてくるさ。下のランクは2枚のイエローで退場した分も含んでるので多めです。

    −ヴェルディ警告ランク−     
 1位 小林祐希   10警告1退場 4試合停止
 2位 森 勇介    6警告0退場 1試合停止
 2位 マラニョン   6警告0退場 1試合停止
 4位 土屋征夫    5警告0退場 1試合停止
 4位 富澤清太郎   5警告0退場 1試合停止
 6位 飯尾一慶    4警告1退場 2試合停止
 6位 高橋祥平    4警告0退場 1試合停止
 8位 井上 平    3警告1退場 1試合停止
 9位 福田健介    3警告0退場 0試合停止
 9位 巻 誠一郎   3警告0退場 0試合停止
 9位 菊岡拓朗    3警告0退場 0試合停止
 9位 阿部拓馬    3警告0退場 0試合停止


最長時間出場選手 : GK 柴崎貴広   3240分
最多試合出場選手 : GK 柴崎貴広   36試合/全38試合中



・実はGKがこの賞を獲るのは意外なんです。ヴェルディは1年を通して同じGKが守護神で居続けるってのは滅多に無いのです。今年も土肥の負傷(2試合出場)で柴崎が最後まで守護神の座に付きました。だいぶ、成長しましたね。デカイ身体をいっぱいに使って コースが狭くなる様なスタイルをとるんですね。土肥に負けず劣らずの神セーブ連発な試合もありましたし、安定感の様なものも出てきたんじゃないでしょーか。

          −ヴェルディ試合出場ランク−         
 1位 GK柴崎貴広   36試合 |  1位 GK柴崎貴広   3240分
 2位 DF土屋征夫   35試合 |  2位 DF土屋征夫   3140分
 2位 MF菊岡拓朗   35試合 |  3位 MF佐伯直弥   2824分
 4位 MF小林祐希   34試合 |  4位 MF小林祐希   2636分
 5位 FW阿部拓馬   33試合 |  5位 FW阿部拓馬   2539分
 6位 MF佐伯直哉   32試合 |  6位 MF菊岡拓朗   2529分
 6位 MF河野広貴   32試合 |  7位 DF森 勇介   2482分
 8位 DF森 勇介   30試合 |  8位 DF高橋祥平   2314分
 9位 DF高橋祥平   28試合 |  9位 MF河野広貴   2180分
10位 FWマラニョン  27試合 | 10位 FWマラニョン  1844分




新人王 : MF小林祐希



・ノミネートは「新井」「キローラン菜入」「キローラン木鈴」「高野」「祐希」「竹中」らが該当。まぁ、上でも4位に入っている通りレギュラーの扱いだった小林祐希で決まりでしょう。ブレ球にばかり目が行きましたが、出場停止以外は全試合出場という快挙ですよ。主にボランチを担当し、柴崎晃誠の穴を埋めましたよ。サイドチェンジの精度は言わずもがな、一つ飛ばせる攻撃の仕掛けが特徴でしたね。 欲を言えば、もっとPA付近まで攻めあがってくれると相手としてはもっと恐い存在になりそうですね。左足のミドルも持ってるだけにバイタル付近を自分のものとしたいところ。



  年間ベストバウト :  J2リーグ第18節 vs ファジアーノ岡山[4−0]


・試合なんて覚えてる人は居ないでしょーね。4−0で勝った試合なんですが、問題はその試合が決着した4点目以降の話。ここでユトレヒトへ移籍する事が決まっていた高木善朗。彼にとってラストゲームだった訳です。最後なのでFWで起用してあげたんですね。 ところが、ここで善朗と2トップを組んだのが「小林祐希」だったのです。一緒にユースの釜の飯を食った間柄。そこで最後に2トップを組ませてくれる親心。川勝さんと言うよりトガちゃんのアイデアだろ!と思ってましたが、真意の程はどうなんでしょうね。ただ、この試合を 域に感じてしまいベストバウトとさせて頂きます。祐希のアシストで善朗がゴールでもあれば、もっと大満足だったんですけどねー。




  年間ワーストバウト : J2リーグ第32節 vs カターレ富山[1−2]


・昇格争いしているチームの勢いがここでがくっと落ちてしまいましたね。観てた時は深津が裏を取られたシーンばかり気にしてましたが、土屋がラインを取れていなかったりと一人の責任じゃなかった試合なんですよ。全体的にここで昇格争いのトーンが落ちてしまいましたしね。負ける事よりも昇格争いへのショックが大きかったかな。



  まぐ最優秀ゴール賞 : J2リーグ第21節 vs 徳島ヴォルティス戦 菊岡拓朗


・CK直接ゴールなんて1年で1回有るか無いかのレベルじゃないの? しかも、これってアウトサイドキックでのゴールだよ。ちなみに上記の岡山戦4−0でもCKを直接決めているので、 1年で2度も直接CKをゴールしてるんですよ。当時の観戦記でも「ベストゴール」と発言してるので、今年最高のゴールは菊岡で決定とします。ちなみにこのアウトサイドキックでCKを直接狙う蹴り方、 他の試合でも2〜3回狙ってたりします。まぁ、そうそう入るもんじゃないですが、実際はニアに阿部やら土屋やらが走りこんでるんですね。これらがオトリとなってるからこそのゴールなんですね。




     まぐが選ぶベストイレブン

     マラニョン  阿部拓馬

  菊岡拓朗          河野広貴

      佐伯直哉  小林祐希

高橋祥平  かんぺー  土屋征夫  森 勇介

         柴崎貴広


・次点は和田でしょうか。単純に試合出場数順と言ってもいいぐらいな選出に落ち着きました。バランスの取れた穴の無い見事なメンバーだと思うんですけどね。組み立てやポゼッションは出来そうなメンバーですが、やはり「一発」には欠けますね。 更に負けてる時にしつこくクロスをあげまくるとかの「力技」にも欠けますね。常にパスを回しつつ相手の穴を見極めて徐々に侵略していく。徐々にボディブローの様に効いてきて、相手の判断がそれに追いつかなくなった時に「スキをついてゴール」というのがパターンでした。 その為、相手が戦意を失ってしまうと判断が鈍くなり、立て続けにゴールを許してしまうと。なので、「爆発力」というものは充分にあったと思います。J2最多得点数というのも、それに当てはまるでしょう。近年のヴェルディの中では、なかなか面白いサッカーが出来たと思います。 それが昇格という結果に繋がる様になれば、柏の様に「J1昇格」「J1優勝」という事も出来るでしょうね。



   まぐ最優秀選手賞 : FW 阿部拓馬


・もし、阿部の才能開花が起きずにゴールを決められなかったら、今ごろヴェルディはどんな成績になってしまったのだろうか。それを考えると、やはり年間最優秀選手は阿部というところじゃないでしょーか。何年後かにこの年を振り返っても、一番思い出しやすいです。他のチームのスカウトマンも 名を知らなかったそうで、川勝さんの秘蔵っ子とでも言うべき存在。2列目の右サイドでプレーしていたが、FWでも右サイドに開く傾向がありますね。ゴールラインぎりぎりをドリブルする縦への勝負はFWでも活きてました。まぁ、本来はマラニョンに15得点ぐらいを期待していたので、 彼の外しっぷりが阿部を育てたのかもしれないですね。これだけ外してるんだから大丈夫だと。肩の力を抜いてシュート出来たんだったりして。




・さ、如何だったでしょうか。さして、突拍子も無い選出はしませんでした。妥当な結果ですね。毎年、同じ事を言ってる様な気がしますが、今年こそは開幕から真っ当なサッカーを出来る事を願っております。また、今年も開幕スタートダッシュ失敗のシーズンは嫌ですからね。後はまぐの仕事上、練習風景を 写真に撮れないのが痛いですね。画像選手名鑑なんて、ほとんど写真無いっすもん。今年の目標はもうちょっとHPを充実せねばなりませんね。更新が滞りまくってますよ。ま、そんな訳でグダグダなHPですけど、今年もよろしくです。



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