第15回 高円宮杯−準々決勝−


・前節、国見高校を撃破。そのうえ、最下位の藤枝東が首位の星陵をやぶった事も手伝ってヴェルディが首位で予選を突破するに至った。高円宮杯久々のベスト8進出。藤枝やら鳥取やらで行われるという最悪な日程ではあったが、 今回の準々決勝は平日とはいえ埼スタで行われる試合だ。いっちょ、ヴェルディユースの勇姿を見ておこうじゃないか。




−前半25分から−
・メンバー表が無いのと、プログラムを買いそびれたのと、メンバー発表がアナウンスのみという事と、まぐが前半25分到着というのも重なって広島のメンバーは分かりません。 その上、来た時点で林がPKを与えてしまい、前田にゴールを許してしまったとのこと。0−1から試合スタートです。

     喜山    陵平                  喜山    陵平      
                                       
        弦巻                  富田    弦巻    ウサ
                                            
                                          
   富田        ウサ      攻                    
                    →撃→           須藤      
        須藤           時                    
                                          
 大畑            杉山          大畑            杉山
     塗師    坂口 (志田)             塗師    坂口 


        最首                        最首
・布陣はころころかわるので何とも言えませんけどね。まぐが来る前はドイスボランチだったそうです。

・埼玉スタジアムに到着してもまだフェンス沿いに第二グラウンドを目指すのが遠い。なんで、こんな場所で試合やるんだよ全く。まぁ、鳥取よりはマシだとぐっと我慢。まずは桜井様を探そうと携帯で電話・・・すると、テントの中には広島のレプリカユニを来た人も多数。 へぇー、ユースの父兄さんでは無さそうだし、この年代最強の広島を見に来たんだねぇー。ユース追っかけも多そうだ。ってか、観客席満員だし。席を取ってくれてた桜井様さんきゅー。

・雨でぬかるんでいたせいか、GK最首がキックミス。これが見事に広島FWの纉c(くわた)のもとへ。これを落ち着いてダイレクトシュート。しかも、ゴール右下へループシュート。最首は反対側でキックしていたので、そこまで戻ってくるも間に合わず・・・ぱさぁ。まぐが着席して「ふぅ」と落ち着いた際の一発。 まさかの展開に今度は「ふぅ」とため息。まだまだ、2点差。大丈夫大丈夫、ヴェルディユースなりの戦い方で逆転しよう。前半中に1点でも返せば分からないからね。

・うーん、広島は強い。サッカーの上手さというより速さ。足の速さではなく、判断の速さ。誰がボール保持者に寄せるのか、マークは誰が誰につくのか、自分は今何をすべきか・・・これらの行動が速い、迷いが無い。さすがに一緒に寮生活してるだけはある。連携、戦術などの密度の濃さはどこよりも上だ。 サイドチェンジ一つ取っても見事と言うほかは無い。届くかな? 取られちゃうかな? という迷いが微塵ほども無い。大概、迷う事で一つ一つのプレーが遅くなり、相手に読まれてしまうもの。全員がこれだもん、やっぱ強いっすよ。よし、ヴェルディユースも明日から全員が寮生活だ・・・よみうりランド高校を目の前に作れ。 もしくは桐蔭学園の寮を借りよう。お互い、強くなれるぞ。

・ヴェルディのコーナーキック。2点を取られてからはヴェルディのペースへ。それでも、最終ラインがかなり硬く、林の空中戦もつぶされてしまう。コーナーキックはなかなかのボールを送ったもののDFカット。こぼれたボールを宇佐美がクロス。これがDFの正面へ行ってしまいカウンター。しかも、この14番がそのままボールを運んで突破。ミスを取り返そうと宇佐美が全力でショルダーチャージ、 ケズる、ひっぱる、しがみつく・・・そこまではしていないが、微動だにしない。自陣PA内からセンターサークルまで運んで左サイドへスルーパス。そのまま、FW纉cが左サイドからPA内へ侵入し、GK最首と一対一になったところをゴール右下へ流し込んで0−3。前半終了間際の余計な失点。それにしても、見事なカウンター。ユースにも蔓延しつつある「攻守の切り替え」の遅さでやられた。 見てるこっちもまさか失点まではすまいという感情を持ってた時点で失点確定だったか。前半終了、すでに広島祭りモード。




埼玉スタジアム 第2グラウンド
サンフレッチェ広島
VS
東京ヴェルディユース
森山佳郎監督  代行都並敏史
(U-18)佐藤昭大GK  GK最首雄介
藤井大輔DF  DF 杉山元輝
??高柳一誠DF  DF坂口達也
(U-17)柏木陽介MF  DF塗師 亮
田中佑樹FW  DF17大畑晴義
(U-18)前田俊介10FW  MF須藤右介
纉c慎一郎11FW  MF宇佐美 潤
大屋 翼13DF  MF富田晋伍
(U-18)森脇良太14DF  MF10弦巻健人(U-17)
木原正和15FW  FW11林 陵平
(U-16)平繁龍一19FW  FW喜山康平(U-17)


・高円宮杯のプログラムを購入し忘れてしまって広島ユースメンバーが分かりません。何とか、背番号だけを控えておいたのですが、何故かマレーシアにいるはずの高柳一誠がいます。まぐの見間違えでしょうか。 16番だったんかな。

   −後半−
     喜山    陵平                  喜山    陵平      
                                       
        弦巻                  木野村   弦巻    ウサ
                                            
                                          
   木野村       ウサ      攻                    
                    →撃→           須藤      
        須藤           時                    
                                          
 富田            志田          富田            志田
     塗師    坂口                  塗師    坂口 


        最首                        最首
・おお! 久しぶりに見ましたよ。特攻(ぶっこみ)の拓じゃないですか。ネタはあったのに、最近見てなかったからなぁ。思い出せるかな。んで、便利な富田がボランチやら中盤やらやらされて、最後は左サイドバックです。 どんどん、ポジションが下がっていくなぁ。右サイドバックで普通に使おうよ・・。んで、言った側から特攻(ぶっこみ)の拓が真横から殺人スライディングやってイエローもらってるし。期待通りに活躍中。

・魂と書いて「だましい」と読む。0−3ぐらい追い付いてくれるわ! 中盤からさっそうと攻めあがる須藤。判断の速さで広島DF陣に囲まれてしまう。しかし、広島の無農薬栽培に魂は熱すぎた。2人ほど吹っ飛ばしてPA内侵入。左エリアでGKと一対一。たとえ、至近距離だろうと全身全霊の力で打ってくれるわ!・・・ぴーーーーー・・・ ファール。主審にとっても、魂が熱すぎたらしい。

・こいつが昨年のJユースカップ得点王か。広島が中央で左エリアにパスを出した。そこに待っていたのは得点王前田俊介。どうやら、こいつが有名らしい。すかさず、DF志田がマークへ行く。すると、シュートコースを塞がれてるにも関わらず、左足でトラップ・・・踏み込み一歩で強烈な左足キャノン一発。まるで志田ごと吹っ飛べっていうキャプテン翼の世界。 これが志田の振り上げた太ももの上、わきの下、腰の横の狭いコースを突き抜けてゴール右上へズドン! 若干、ドライヴシュート気味に落ちてるとこも素晴らしい。これが突き刺さって0−4・・・なんだ、この強さは。組織や判断だけじゃない、個人技もあるのが広島の強さ。

・何だか、まるでウイニングイレブン状態。広島が雪崩れ込んで来る攻めに耐えられなくなりつつある。広島のパスをパスカットするヴェルディユース、知ってる人は分かると思うがウイニングイレブンで、ボールをカットした直後が最もカットしやすい。まるで、そんな感じ。カット、カット、カットでボールを奪い返した前田がそのままPA内へ無理矢理侵入。 横からのDFの突進にはボールを軽く左右の足でステップを踏んでかわす。PA内右エリアでGKと一対一になると、さきほどのキャノンシュートとは正反対の左足ループシュート。これが飛び出そうと前かがみになった最首の上を越えてゴールイン。何とか、戻って手を伸ばしたんだけど届かず。崩したというより無理矢理ゴール。無理矢理にしては最後のシーンで落ち着いてるなぁ。 組織だけじゃなく無理矢理突破する力強さも兼ね備えてる・・・まさに横綱相撲。

・はぁ、まるで浦和レッズ2−7再現。ユースもトップも攻守の切り替えでの遅さを完全につかれてる。あの塗師マルクス闘莉王でさえリベロ化が一切出来ないほどだ。しかし、逆に広島DFはパスカットしたと同時にそのまま前線まで全力で走る。たとえ、ボールが来なくてもいい。ヴェルディDF陣がほんのちょっとでも慌ててさえくれれば。ヴェルディユースが攻めて奪われてカウンター。 もう、どうにでもして。すると、パスカットのパスカット。富田が奪い返した。さぁ、ここで相手もカウンターに入ろうと全力で走っている最中だ。カウンターのカウンターをお見舞いしてやろうとするも、せっかく奪ったボールを再び奪われてカウンター。賛成の反対の反対なのだ。つまり、普通。広島カウンターへ。仕方ないのでファールで止めた富田にイエロー。2枚目でレッドカード退場。 さぁ、祭りだ。祭りが始まるぞ。

・祭りは祭りでも血祭り。最首のゴールキックがセンターサークルへ。すると、審判が笛を吹いて止める・・・なんだ、何かしたか? なんと、須藤へレッドカード。魂を見せ過ぎてしまったのかもしれない。何か魂の叫びか、魂のローキックかは定かではない。だが、これで完全に試合は終わった。せめて、極限流の喜山とか、俺たちの弦巻とか、レッツゴーうさ!とか、永遠の成長期ヘッドとか ・・・意気消沈してしまってる感じはするが、必殺技を見たい。あと数分頑張ってくれ。

     喜山    オサマ                 喜山    オサマ     
                                  弦巻   
                                  ↑↑
                                  ↑↑        
                                  ↑↑      
     弦巻    陵平        攻            陵平      
                    →撃→                   
                     時                    
                                          
 特攻            志田          特攻            志田
     塗師    坂口                  塗師    坂口 


        最首                        最首
・この状態で何をしろと・・・。4−2−2でございますってか。個人的に辛いのは陵平がボランチということ。パワープレイも出来やしない。せっかくのオサマ投入も遅すぎたか。

・シュートってのは打ってこそナンボのもんさ。左サイドから大きく右サイドへサイドチェンジ。もう、グラウンドを広く使われてしまうと、あちらこちらでスペースがいっぱい。右サイドの木原という選手がヴェルディDF陣に突進。ドリブルで勝負しようとするも、なかなか抜けない。しかし、上手いもんでドリブルで抜けないなら、シュートだ!! フェイントでコースを空けてからシュート。これがゴール右下へ突き刺さってゴール。入らないだろ・・・と思ってただけに意外。シュートは打ってみなくちゃ分からない。というより、打つべき時に打つってのも必要だな。

・これぞユースの指導の賜物。またしてもハットトリックの前田がPA内左エリアでGKと一対一。流し込んでもいいし、キャノンでもいいし、好きにやっとくれ。すると、GKが前に飛び出した訳でも無いのにループシュート。これはクロスバーにかきーん。その後もクロスバーや最首のセーブで助けられるシーンもあった。それにしても、あの一対一の場面でループですか。 ユースじゃなくて部活だったら怒られてるね。何事にもチャレンジチャレンジ、どうせ0−6なんだからチャレンジしたって怒らないよ。でもさ・・・アンタ、うちのこと舐め過ぎてない? ふんっ、須藤!ヤっておしまい!!・・・あ、もういないのか。がっくし。前田に舐められて試合終了。この借りはJユースカップでノシ付けて返してやる。





10/4(月)第15回高円宮杯−準々決勝−
埼玉スタジアム2002

サンフレッチェ広島
 VS 
ヴェルディユース

前−半

後−半

合−計

前田3

  

纉c2

  

木原

  


   −おまけ−
・ま、そんな訳で個人的に気になった事をいくつか。
いやはや、まぐの広島へのイメージって組織と連携、運動量が豊富なチーム。というイメージでした。まったくもって、それ以上。何が凄いって個人技もしっかりと兼ね備えていますよ。宇佐美を相手に走り負けなかった左サイドバック。林を相手に競り負けないCB。弦巻を相手に3人でダメなら4〜5人で囲んで やろうという意識。何より前田俊介のゴール前での個人技と得点への貪欲さ。そして、ほぼ全員が最終ラインを越えてまで走る全力疾走。組織とかそんな言葉じゃない、全員攻撃・全員守備。そう、まるで優勝した頃のサンフレッチェとイメージがかぶる。バクスターの時代だっけか。まぁ、あの優勝カップを割ったのが広島ユースの監督なので不思議ではないけどね。 昨年のユース年代最強は国見では無く、サンフレッチェ広島ユース。まるで、合言葉の様に言っていた。これは自分の目で見てみないと決して分からないレベルですよ。アナタも一度ご覧あれ。ユースでもここまで高みを目指せるのかと感動しますよ。

   −今日の受賞者−
MOM : FW 前田俊介    広島だってば
MVP : MF 弦巻健人    6度目/通算7度目
・勝利に貢献した選手にはMOM、まぐが独断と偏見で選ぶのがMVP(まぐろん・バリュアブル・プレイヤー)だ。
そういう訳で前田がMOM。参りました。弦巻は0−5の時点で囲まれてもキープし続けて、観客を独特の雰囲気にさせてくれました。この試合の辛さを次に繋げて行きましょう。これからのヴェルディユースは、今回の広島ユース以上の高みを目指しましょうぞ。


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