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僕がラモス続投白紙にしたい理由(わけ) 

・ゴール裏の均衡の為にグッと我慢をしてきたラモス監督解任要求。しかし、要求する前に続投決定という不甲斐無いフロントにわかってもらうつもりは更々無いが、 このページを見てどれだけ監督として無能なのかを追求していくコーナーです。まぁ、ほとんどがラモス監督への揚げ足取り以外の何物でも無いなぁ。ともかく、これがまぐの監督へ求める基準というものなので、 今後のヴェルディ監督さんにもこれを評価の基準にしていこうと思う訳だ。


J2降格

・ともかく、降格してしまったのは仕方ない。そこから、監督を選定する際に「石崎監督」ではなく、「ラモス瑠偉」を監督にする意味。降格する事でチームから離れる選手を引き止める為に、選手からサポーターから一番カリスマを得ている人物。チーム愛を誰よりも 持っている人物ということで選んだのだろう。これに関しては、まぐも半ば諦めていた人事だったので致し方ない。今後、ヴェルディの監督にラモス瑠偉を就任させる機会が有りそうに無いので、降格したついでに一度はさせてやらないといけない。ジーコが日本代表監督になった時の様に、 日本サッカー最大の功労者という意味でもラモス瑠偉氏への招聘は避けられなかった。

・しかし、ここからすでに甘かった。選手はほとんど出て行ってしまったのだ。理由は簡単にすると、「米山と林の解雇」。普通に来期の構想に無いと言えば良かった。しかし、チームはここで「若手への転換」と語ったらしい。 その上、その理由を自らで覆す決断・・・永井秀樹氏の入団。これがチームへの不信感を決定的なものにした。チームを出て行く決断をする前に何度かチームと選手とで対話を要求していたらしい。まだ、彼らを救う術はあったはずだった。 それでも、チームは彼らを追い出してまで、何かをラモスへ託したのだ。選手がどう入れ替わろうとヴェルディがある限り応援はしていくつもりだった。多少、魅力の無いチームになってしまったが、それも未来のヴェルディに期待を託し我慢もしよう。 おまけにチームは選手退団という失敗の責任を、選手の大幅な加入で黙らせた。

・だが、この時点では話があべこべになっている。チームとしてはヴェルディ愛を訴えて「ラモス瑠偉」監督を招聘した。かつてのメンタルを取り戻す為の招聘だった。しかし、チームは出番を求めて移籍してくる選手ばかりで、チームに対する愛着もへったくれも無い選手ばかり。 あわよくば、このチームを踏み台にしてステップアップを図ろうとしているだろう。それはサッカーだけじゃなく全ての事柄に通用する、それぐらいの野心を持って当然。彼らを指導していくのに「ヴェルディ愛」だの「ヴェルディは名門だよ」とかの指導をするのは無意味。まず、一刻も早くチームの統一。 「言語の統一」という言葉を使った指揮官がいたが、まさに最初の仕事はそれだったはずだ。みな、それぞれ違うサッカー感を持って集まった選手。選手としては自分のやりたいサッカーもあるだろうが、まずはヴェルディのサッカーに一刻も早く馴染みたかったはず。そして、まぐが一番気にかけていた最悪の事件がグァムキャンプで起こるのだ・・・

*ここではラモス監督招聘に関して、日本テレビ的に「露出が増える」という事も起用の理由であろう。小学生とサッカー教室をやったとか、亀田の試合を見に行ったとか、何かラモスが特殊なコメントを語ったとかだけでスポーツ新聞のネタになってくれた。 これが石崎氏では、恐らく同程度の露出どころか新聞で扱われる事も無かっただろう。ここに関しては、メディア対応の巧さがあるため、メリットと捉える事が出来る。しかし、ここではサッカーを重要視していこうぜ。




グァムキャンプでの事件



・グァムキャンプ前まではフィジカルのトレーニング中心だった。理由は「J2という長丁場の為のスタミナを付けるため」。確かに昨シーズンは終盤での失点率が非常に高く、90分持たなかったのも事実。しかし、ここでもサッカーの統一ではなく「ヴェルディは名クラブだよ」「気持ちの問題だよ」に代表されるメンタル面の言葉が多い。そして、事件は起きてしまう。


・NHK−BSで放送された特番「王者の魂よ、再び」に収録されているシーンに注目したい。結果として、今シーズン最後まで悩みに悩んだ守備の問題がここに集約されている。まず、ヴェルディの守備の基本は「一対一で対応」ということ。これはこのスペシャル番組中に世良さんが語っている。ラモスサッカーの守備の基本部分だそうな。以下、サカつくの画像を参考に説明。


 


・「相手を徹底的にケズり、後ろへボールを戻させるという事」これに関しては、相手がゴールに対して後ろを向いている時にケズる事であれば効果はある。左図の様に相手が背負ってキープというカタチにしておけば、J2で一番恐いカウンターへの対策はバッチリだ。矢印にもある通り、バックパスしか選択肢は無くなる。しかし、問題なのは右図の様に相手がゴールに向ってボールを処理出来た場合だ。図でも右サイドの選手へスルーパスに出来るし、左のジグザグ矢印の方向へドリブルも出来る。最近の流行りとして、「一対一は常に勝負」が定番となっている。「もし、一対一で負けたら」「もし、裏に人が入ってきたら」「もし、数的不利の状況だったら」・・・・常に最悪のケースを想定して練習しなければ、本番でまっとうな守備など出来まい。


・この際、CB上村健一とDMF金澤 伸が言い争いをしている。これがまぐが言うグアムキャンプでの事件である。これらの発言をそのまま引用してみよう。





上村:「オレらに出ろっつーんじゃんくて、お前らもあそこのボール出てくれよ。この距離だとしたら、こっち周りとこっち周り(自分の体の左右に相手FWがいるところ)に出るから、出れない訳じゃん。」

金澤:「でも、後ろからコーチングあれば、どっちかを切ってウエミーさんがこっち(反対側を指して)に行けば・・・」

上村:「ボールが横にある時に、誰も全然マンマークで見てるんじゃ、(真ん中に)出てくるじゃん。ボールに対して。ボールが横に行っても、横のまま居てくれちゃったらさ、オレにはこっちのコースにもこっちのコースにもあってさ。両方行けないじゃん。」

上村:「だからさ、外に出させて遅らせた方がいいんじゃない? この出方でサイドへ詰めていけばさ・・・・」


 


・一言一句変えずにお伝えしてみた。だから、逆に分かりづらい。さらに詳しく説明してみよう。画像で説明する事とする。上の図は金澤と上村が最初に伝えたかった部分。左図の様に金澤は早めにチェックしてボールを奪っていたが、そこで上村からの注文が来た訳だ。それに対して、上村は右図の様に「もし、抜かれたら」上村の右側左側自由に使われちゃうから、ボールに対して間合いを取るだけでいいと語っている。


 


・その上、上村は左図の様にサイドにボールがあった場合に金澤までサイドへ行っちゃったら、ゴール前がガラ空きになってしまい、またしても上村らCBに負担がかかっちゃうぞと提唱している。これに対して、右図の代替案に全員(攻撃的な選手も含ん)でサイドへ追い込んで数的有利にして奪おうとアイデアを出している。残念ながら、まぐのゲームの腕がなく右図でも逃げようがあるのは無視してくれ。 ちなみに普通のサッカーならCBが飛び出してケアする事がほとんど。バイタルエリアのフリーに関して普通なら、CBがラインを上げてスペースを埋めればいいのだ。だが、オフサイドトラップやラインコントロール、果てはマークを捨ててスペースを埋めるなどという動きをしようものなら怒られるという始末。マンマークとはいえ、マークを受け渡したり、攻撃的MFが絞って守備を手伝うなどのアイデアは幾らでもあるのだ。ここは後述するトレスボランチ案「マルクスシステム」でもう一度、検証したいと思う。


 


・そして翌日、あの有名な発言が出てくるのである。ここには画像を載せておく。全文を紹介すると、「オイッ!自分たちで考えてる事は棄てろって! オレのやれっていう事をやれって!あなた達の思う通りにやらせないから。オレのやり方失敗してからやらせるから。このくらいの事で失敗して、ふざけんなよっ! サッカー辞めろって!」・・・後半部分はラモスさんなりの感情が爆発してしまったのだろう。しかし、結果的に「ラモスさんのやり方」は失敗に終わる。


・これが結局、シーズン中で何度も起きた失点のシーンでの構図そのままだ。バイタルエリアのガラ空き具合。これが今シーズン相手が有利に試合を進められた理由だ。その位置でフリーとなると、選手はシュートなり、スルーパスなり、サイドへさばくなり様々な選択肢が与えられる。そして、それは最大の得点チャンスともいえる。つまり、これだけの最大の課題を持っているにも関わらず、1年通して改善が見られなかった。ラモスさんのやりたいサッカーというのは分かる。「堅い守備でボールを奪い、中盤から素早くパスを回し、サイドから攻め込む。」だが、守備に関してはお話しにもならない。ただ、残念ながらこの事実をシーズン当初には知る由も無かった。そして、そのままJ2が始ったのだ。




第1クールの評価とバジーリオの悩み



3/4徳島ヴォルティス4−1萩村、バジーリオ2、大橋
3/8蔚山現代ホランイ0−2
3/11湘南ベルマーレ0−2
3/18愛媛FC1−0永井
3/25モンテディオ山形3−2一樹、バジーリオ、久場
4/1柏レイソル2−3バジーリオ2
4/5水戸ホーリーホック1−0一樹
4/8サガン鳥栖2−1バジーリオ、一樹
4/15ザスパ草津3−2一樹3
4/18ベガルタ仙台0−3
4/22ヴィッセル神戸1−3バジーリオ
4/29コンサドーレ札幌2−0青葉、齋藤
5/3蔚山現代ホランイ0−1
5/6愛媛FC0−0
5/10横浜FC0−2
チーム名 得点失点勝点
柏レイソル 2010 25+10
横浜FC 13 25+10
ベガルタ仙台 22 24+17
東京ヴェルディ1969 1919 21+0
湘南ベルマーレ 1517 18−2
コンサドーレ札幌 1411 17+3
ヴィッセル神戸 1415 16−1
サガン鳥栖 1113 15−2
ザスパ草津 1319 12−6
10愛媛FC 1016 12−6
11水戸ホーリーホック 16 12−7
12モンテディオ山形 1219 10−7
13徳島ヴォルティス 1019 10−9


・ACLを抜いて換算しても7勝5敗で第1クールを終了。ACLのせいで愛媛FC戦を先に行ってしまったがそれは省いた。7勝5敗と負けは多いが勝ち点は21。各クールで21も勝ち点を得られれば3位〜5位はキープ出来る順位ではある。それにまだ第1クールだからという事もあってかこの成績はそんなに悲観的なものでもなかった。何せ、神戸がまだ下に居た訳だし。根拠は無いが、湘南と横浜はここから落ちるだろうという風に思っていたからだ。だが、この成績でも不安な出来事が起こってしまう。


・ラモス監督自ら、ブラジルへと渡ってスカウトしてきた人物。元柏レイソルのFWも務めた選手だ。そして、ここまでブラジルリーグでも活躍していたサントスのFWバジーリオ。得点感覚の優れたタイプのFWで、PA内で結果を出すタイプの選手。まぁ、本来まぐとしては1人でゲームを作り、1人でチャンスを作り、1人で決めてくれるタイプの選手がJ2のFWにふさわしいというのが持論なんですが、「決定力の高いFW」でも充分に通用するのもJ2なので獲得は非常にうれしかった。マルコス・バジーリオと間違えるというブラジルの新聞らしい情報も送られてきたが、それは笑ってすませよう。とにかく、結果を見た後でもバジーリオはJ2の中でもレベルの高いFWではあった。


・そして、バジーリオは結果を残す。開幕8試合で6得点とFWとして見事である。バジーリオがポスト役もこなしてくれる事で、相方の一樹にも得点が増え始めていた。そして、皮肉にもその一樹がハットトリックした試合で悲劇が起こる。まぐはこの試合で初めて見た光景だったが、他サイトさんのブログなどには「練習中にも見た」などの文面を見た覚えがある。試合中だけの出来事なので詳しくは分からないが、この時点でバジーリオは指揮官に不満を持っていた事は明らかである。


・まぐの記憶が確かならば、第1クールの草津戦だったと思う。ラモス監督にバジーリオが詰め寄り、何やら口論をしていた。年齢や立場からすると、全く真逆な光景だった。バジーリオが一方的にラモス監督を怒っているかの様な激しさ。外国人特有の身振り手振りを使って何かを説明していた。そして、一方的にそれが終わるとラモス監督の説明を待たずして走り去り、目を背けて手で払う様な仕草までしていた。この時、一樹のハットトリックで浮かれていた試合の陰でこんな出来事があったのだが、確認出来る画像などがあれば頂戴したい。


・そして、これ以降バジーリオは怒るという仕草どころか、諦めてる風な仕草ばかりをする事になる。試合後、何があったかは分からないが、この試合以降バジーリオに得点量産のシーンも減ると同時にチームも下降線を辿っていく様になる。その上、バジーリオは札幌戦で負傷、第二クール湘南戦以降も負傷で離脱。大きな得点源を失ってしまったのだ。ここまで絶好調だったバジーリオ、攻撃に関して何か文句があった様には思えない。一樹との相性も良かった。それなのに、何かチームに対して必要な事があったのか。結局、それは全て分からずバジーリオはチームを離れる事になった。面倒見も良さそうなベテラン選手だっただけに勿体無かった。


何で勝ったの?第1クール 何で負けたの? 第2クール



・序盤戦、ヴェルディは普通に勝てた。うん。まだ、相手がJ2というチームになれていないだけでなく、ヴェルディ自体が新しいチームになっているので戦い方など詳しく分からない。及び、自分達のチームがまだ出来上がっていないという中であっても勝てた。ヴェルディ自体、選手が猛アピール中だった事もあったし、何試合過ぎてもメンバーが固定されない事からアピールに必死だった。途中交代の永井や久場のゴールもあったし、途中からはFW陣も量産した。


・勝った試合も奇跡的な試合が多く、相手が勝手に「GKと一対一でも入らない病」にかかってくれて、J2特有のシーンを多く目に出来た。これが決定力のあるFWさえ居れば、J2は何とかなるんじゃないかと油断させた。結局、序盤は柏と湘南に負けるがその他には勝利と勢い付いた。柏も湘南も上位に居たチームだったので負けでも問題にもならなかったし。ただ、ここまで全チームスタートラインが一緒ですからね。個々の選手レベルの差とでも申しましょうか。個人の差が出てたのではないかなと思います。とはいえ、サッカーはチームスポーツですから。徐々に差が出てくる訳ですよ。


試合対戦相手勝敗点差スタメンベンチ
第1節徳島ヴォルティス4−1 水原/柳沢、萩村、戸川、泰成/金澤、大野、大橋、永井/バジ、一樹義成/上村、菅原、アナ、飯尾
第2節湘南ベルマーレ0−2 水原/柳沢、萩村、戸川、菅原/金澤、大野、大橋、アナ/バジ、一樹義成/デジ、喜名、永井、飯尾
第3節愛媛FC1−0 水原/泰成、萩村、戸川、菅原/喜名、大野、大橋、アナ/バジ、一樹義成/デジ、金澤、永井、齋藤
第5節モンテディオ山形3−2 水原/泰成、デジ、戸川、菅原/喜名、大野、永井、アナ/齋藤、一樹義成/青葉、金澤、久場、バジ
第6節柏レイソル2−3 水原/柳沢、デジ、戸川、泰成/金澤、大野、永井、アナ/バジ、一樹義成/青葉、根占、廣山、齋藤
第7節水戸ホーリーホック1−0 義成/柳沢、デジ、萩村、青葉/金澤、大野、永井、アナ/齋藤、一樹水原/ヒキ、廣山、久場、飯尾
第8節サガン鳥栖2−1 義成/柳沢、デジ、萩村、青葉/金澤、大野、永井、アナ/バジ、一樹水原/根占、廣山、久場、飯尾
第9節ザスパ草津3−2 義成/泰成、萩村、戸川、青葉/金澤、大野、永井、アナ/バジ、一樹水原/ヒキ、大橋、久場、飯尾
第10節ベガルタ仙台0−3 義成/泰成、萩村、戸川、青葉/塗師、大野、大橋、アナ/バジ、一樹水原/ヒキ、根占、廣山、飯尾
第11節ヴィッセル神戸3−1 義成/泰成、萩村、戸川、青葉/根占、大野、大橋、アナ/バジ、飯尾水原/金澤、永井、廣山、齋藤
第12節コンサドーレ札幌2−0 義成/廣山、萩村、戸川、青葉/金澤、根占、大野、アナ/バジ、飯尾水原/デジ、永井、久場、齋藤
第14節愛媛FC0−0 義成/廣山、萩村、戸川、泰成/根占、大野、久場、大橋/齋藤、一樹水原/金澤、永井、アナ、バジ
第13節横浜FC0−2 義成/塗師、萩村、戸川、ヒキ/根占、大野、永井、アナ/バジ、一樹水原/金澤、廣山、久場、森本



・いやぁー、これだけの選手をよくもまぁころころと入れ替えられるもんだ。まさか、狙ってやってるんじゃないのか?ってぐらいに固定してませんでした。確かに、これだけのメンバーが揃っていれば戦力として使えるかどうかを判断するのは難しいでしょう。それに実戦で試してこそ分かるというのもあるはずです。ただね、何試合かかってるのかと。これは第1クールだけですけど、結局どこまで行っても同じメンバーで出場するまではだいぶかかったはずです。新戦力も獲得したり、選手がケガをしたり、途中で選手を干したりと色々あったし。


・つまり、何が言いたいかというと、他のチームは開幕から5試合もすればメンバーは固定するし、J2という戦い方も思い出したり馴染んだりする時期です。そこでも、まだメンバーを入れ替え、チームとしての戦い方も定まらず、選手個々の実力で何とか乗り切ってきたヴェルディとでは、確実に差が縮まり追い抜かれてくることは明白。よって、ライバルでもある柏、神戸、横浜FCなどには選手個々の差もありませんから負けてしまうのです。そして、1度戦ったということで弱点も探り出されてしまい、第2クールではライバルチーム以外からも土をつけられてしまうシーズンがやってきます。


1点差で勝つか、2点差で負けるサッカー



・うん、普通は「1点取られても2点取るサッカー」という格言なら聞いた事あるよね。ただ、今年のヴェルディのサッカーでは結果論ではあるが、「1点差で勝つか、2点差で負けるサッカー」という言葉がしっくり来る。裏付けとして、数字上でも勝ち越してるのに得失点差がマイナスになってる事から。全試合が終了してからではなく、今期はずっと得失点差がマイナスだったし。実際、1点差勝利が21試合中13試合で、2点差以上で負けた試合ってのは19敗中で13試合。勝ちはまぁ普通だとは思うが、2点差で負けるのが約6〜7割ってのは大きいね。これはつまり、負けるときはしっかりとトドメを刺されているという事になる。

      −第1クール湘南戦−

     平本一樹    バジリオ                   平本一樹
                            飯尾一慶            バジリオ
 大橋正博            ア  ナ           ア  ナ    永井秀樹
                                
     大野敏隆    金澤 慎                   大野敏隆
 
菅原 智              柳沢将之     菅原 智              デジマル
     萩村滋則    戸川健太               萩村滋則    戸川健太

         水原大樹                       水原大樹


・これは一例なんだけど、2点差以上で負けてる試合の9試合は「ボランチを1枚にして攻撃的な選手を入れる」というカタチが非常に多いという事。別にね、これ自体は別に間違っていないし、単純に攻めの枚数を増やすという事も悪くは無い。ただ、結果として9試合の負け・・・それもトドメを刺されてる始末。結構、ロスタイムでの失点もある。とはいえ、同点のシーン、負けてるシーンでやって成功も4試合はしている。


・言いたいことはチーム全体として、これがお約束になっていない事。毎回、「え?ボランチ1枚下げんの?」的な空気が漂うのは何でだ? ただでさえ、バイタルエリアがガラ空きになっているチームなのに、ワンボランチにするリスクは他チーム以上なのにやるんだぞ。そら、カウンターももらうし、トドメも刺される。これの典型的な負け方が湘南、愛媛、札幌、水戸、鳥栖などの敗戦のパターンになってる点だ。柏にはあまりにもやられ過ぎて気持ち良いぐらいだ。とにかく、今後もこの負けパターンをしっかりと研究していかないと、来年幾ら選手を替えて1からチームを作り直したとしても同じ敗戦が必ずあるってことだぜ。




選手選考の基準も気持ちの問題



・まぁ、基本的にラモスサッカーにあっては、今まで選手がそれぞれに培ってきたサッカー感でやれというスタンス。そこで足りないと思ったものは他所様からでも獲得して、そういう選手をハメてみるという意識。そのため、萩村と戸川という駒を見てみよう。まず、萩村は分かりやすく高さと強さを持ったタイプ。戸川は速さと裏への意識という事で、CBのコンビには欠かせない凸凹コンビな訳ですよ。ストッパーとスイーパーを組ませるのは理想ですから。ところがですね、お互いのサッカー感でどうにかしろっていう事なのですが、ゴール前では予想出来ない不測の事態のオンパレードですよ。そのため、最低限のお約束とかはチーム全体で決め事を作って守るという事が多い。それでも、対応出来ないから失点するのであって。色んな事を考えなきゃいけないスポーツなんだね、サッカーって。見るのは楽だけどやるの面倒くせぇ。


・そうなってくると、お互いの苦手な科目にもあたる事があるわけで。こういう苦手科目を回避するために決め事を作りたいんですけどね。萩村に関しては、スピード・技術に弱く局面で対応に追われると反則をうっかりしてしまう癖が。戸川に関しても空中戦・一対一、同じく局面で対応に追われると反則をうっかりしてしまう癖が。こういう苦手科目をフルに使ってでも守備をする機会がかなり多かったです。そこで、この2人にしっかりと守備のいろはを教え込むのかと思いきや、負傷離脱を気に一新。なんと、一柳夢吾と青葉幸洋へ揃ってチェンジ。まるで、ピッチャーを替える時はキャッチーもってな感じ。


・も一つポジションの問題有りだったのが両サイドバック。先にもあげた通りですが、ラモスのサッカーは公に「堅い守備でボールを奪い、中盤から素早くパスを回し、サイドから攻め込む」と語っている。これをやるには両サイドバックのオーバーラップや超攻撃的サイドバックになってもらわないと困る訳で。それをやらせるに強烈な上下動を繰り返せるが精度は云々の柳沢と上がるだけ上がって何したかったんじゃーっ!の泰成ではどうも・・・。そこで急遽、開幕の頃とは4バックが全て入れ替わるという「海本幸治郎・一柳夢吾・青葉幸洋・石川竜也」のラインが出来上がったのだ。しかし、当然簡単に巧くDFラインが構築出来る訳も無く、その後もCBは富澤・飯田・長野・萩村と日替わりで続けるも轟沈。結局、萩村と戸川になりました。そもそも、「戸川の為の3バック」という格言もあるんですから、3バックが難しいなんて言わずに教えたらどうっすか? まぐは4バックが好きなんでアレですけど。ちなみに夢吾も3バック適正の方があると思うんだが。


・何よりも基準がはっきりしないのが、選手はどの程度活躍すれば認めてもらえるのか? 青葉と泰成は曲がりなりにもカタチにはなっていたし、正直最後の方でスタメンになった方達よりも藤田と青葉の方が記憶に残ってるんだよね。そもそも、泰成なんか有り得ない才能開花ぶりでしたよ。リアルサカつくかっちゅーんじゃっ!ポジションも左サイドではあったけど、あれだけ攻撃参加出来るんだったらかつてヴェルディが決められたグランパス戦でのミドルの再現も出来るかもしれんし。青葉なんかまるでヴェルディ守備陣の抗生物質かの様な微妙な働きで盛り上げてくれた。確かにここらへんはラモスの足りない所を選手を替える事で補うというスタンスのおかげで成功した感もあるんだけどね。何かに特別秀でていると言うよりかは、戸川と萩村の足りないものを持っているという感じ。うまーく、ハマった。




・そして、第二クールどころかシーズン開始からの大失敗でもある、外国人選手の総入れ替えですよ。CBデジマール、MFアナイウソン。バジーリオは前にやったので今回は他の2人にスポットを当てる。まぐのイメージとしてもデジマールは3バックの真ん中。ブラジルで大活躍したのも主にそこにコンバートされてからの話。ジュビロ時代の右サイドバックはもう無かった事になってる。アナイウソンはそもそも中心的な存在でそこに起き、ポゼッションサッカーとして全てのボールのもらい所になってもらいたかったのだろう。開幕前からもそういう使われ方だったと思うし、バジーリオへの黄金連携もあってかアシスト量産タイプになってくれると期待した。


・すると、どうだろう。デジマールの当初の使われたかはなんと右センターバック。まぐは開幕前の練習試合で1度拝見しましたCBデジマールの動きを。なんっていうんですかね、走り方を見てまず「小学校の時に1人ぐらいはいる走り方を知らない子」みたいな走りなんですよ。これ、絶対速くならない。そのまま、大人になっちゃったよ。それじゃカバーリングとか裏の意識持ってても振り切られるがな。コンディション不足で遅く見えた上村よりも酷かった。この時点で3バックの真ん中でも試さないといられないと思ったけど、その後も3バックはせずに終了。ちゃんと、J2の舞台で試合に出してチャンスを与えてるのか何か知らないけど、結局退場ぐらいしか覚えてなかったりします。違うとは思いますが解雇理由がスピードだとしたら、ブラジルで見た時に気付いてくれ。


・アナイウソンはもっと王様になって欲しかったのかな。全てのボールの拠り所として、結果論ですがマルクスみたいな事をしてもらいたかったと。家族がどうとか、気持ちの問題がどうとか、コンディションを落としたとか、まぁ色々あるみたいですけど。ワシントン同様、結局はいい人ブラジル人はうち駄目なんですかね。要所要所でサボるけどマルクスとかの方がいいんじゃないだろうかと思えてくるよ。球離れの良さからキープしたりドリブルしたりが余り無く、結果的に永井でいいやってな感じの起用法に落ち着きました。確実に他のチームでは活躍するタイプですよ彼は。もうちょっと見てみたかったな。んで、ロリ監督はアナイウソンとアレックス・ミネイロを取れていたらどういうサッカーをするつもりだったのかも興味沸いてきたよ。もう、遅いけど。


・つまり、ラモス監督のサッカー論の1つに新たな項目追加です。選手評価の基準は「使えるか使えないかではなく、使えないと見切る」。えぇ、普通なら練習であーだこーだ言って選手の成長を促す、時には叱咤してポジション争いという競争を導くなどをするもんです。そうではなく、使えないと断ずる。きっと、その理由を言葉では説明出来ないから「気持ちの問題」という言葉になるんでしょー。ただ、見切る能力は正確かそうでないかは別として早い。そして、チームとして替えのきかない選手は使えないではなく一旦干す。そして、また様子を見る。一樹などはその典型的な例だとしよう。まぐはこの一連の動きを「干す」から「乾く」という表現で現す事にしてる。平日の試合中、座って観てる時にこの言葉を聞いてずっと笑いが止まらなかったもので。


・やはり、ここらへんの事を思うとダブってしまうのがジーコジャパン。監督の持つ戦術を徹底的に浸透させて組織的に戦ったトルシエ、サッカー選手個々の能力を最大限に活かす為に全てを任せて信じるというジーコ。そもそも、ラモスも後者でやりたいサッカーがあるか無いかの違いぐらいか。選手それぞれに任せる(信じてるからという表現で語られる)、足りない部分を選手の駒を替える事で補う。まぁ、ジーコは一応日本を代表する選手で構成されてるので、ヴェルディよりかは幾分かマシな結果を魅せた。ヴェルディは同じ考えを共有出来るブラジル人選手がいた事で、ラモスのやりたいサッカーに少しは近付いた。ただ、言いたい事はジーコのサッカーでもアジアという枠内では通用したが、世界という最後の砦では●▲●な結果を残すに留まった。つまり、ヴェルディでも来期は日本を代表した選手達というレアカードを手にしたラモスが同じ事を挑戦するわけだ。J2の序盤という事では通用しても、最後の昇格争いという砦で脆さを魅せる事もあるかもよん。と不安にさせておいて次回へ続く。


*デジマールとアナイウソンは自分が見て連れて来た選手では無いそうです。そうなると、ツッコミ所が1つ増える訳で。じゃぁ、誰が連れて来たんだよーっ!!ってな事になるわけで。監督が連れて来た訳じゃないのにデジマールですか。ちゃんと監督と話はついてたんでしょーか。そもそも、デジマールは3バックの真ん中。監督は最初からJ2で3−5−2は無いと思ってたって言ってるぞ、おい。予算の都合でデジマールとアナイウソンになったそうだが、連れて来た奴はどこを見てんだって事になるんだが。まぁ、アナイウソンはまぐも期待していたし、来たら来たで永井秀樹の方が良いって結論になったので仕方ないが。前から思うけど、ここのチームは誰か勝手に動く人物がいる様だな。バドン監督を連れて来た奴といい、一体そいつは誰なんだ!!取らないという選択肢は無いのだろうか・・・・ま、無いだろうね。






セットプレイでの失点



・何だか嫌になりそうな程、セットプレイで失点したシーズンの様に感じました。下記にそのセットプレイでの失点を表にしてみました。これを多いと捉えるか少ないと捉えるかは別にして、セットプレイでの失点を詳しく検証してみましょう。写真も撮ったし、分かりやすく画像でも説明してみましょうか。良し悪しは別にして基本ぐらいはちゃんと勉強しておきましょうか。試合を見てみると、解説の方が詳しく説明していたのでそれも参考にしてます。


対戦相手得点者 サイドセット
第1節徳島ヴォルティス羽地登志晃 ニアCK
第8節ザスパ草津太田恵介 中央CK
第11節ヴィッセル神戸栗原圭介 ニアFK
第13節横浜FCトゥイード ファーCK
第21節柏レイソル岡山一成 ニアCK
第21節柏レイソル岡山一成 ファーFK
第24節コンサドーレ札幌池内友彦 ニアCK
第24節コンサドーレ札幌加賀賢一 ニアCK
第28節徳島ヴォルティス大場 啓 中央FK
第30節コンサドーレ札幌中山元気 ニアCK
第36節ヴィッセル神戸河本裕之 ファーCK
第38節横浜FCアレモン ニアFK
第47節水戸ホーリーホック河野淳吾 ニアもファーCK
第49節サガン鳥栖飯尾和也 ニアCK



*直接FK、セットプレイのこぼれをミドルなどは省きました。47節、水戸戦のニア&ファーはニアのボールをファーへすらせてゴールという意味。





・まず、今年のヴェルディのセットプレイでの守備を写真で紹介しましょう。これは鳥栖戦でのワンシーン。この写真はCKを蹴る前の鳥栖の攻撃陣形。コレに対して、ヴェルディは人にべったりと付かずに各々スペースを埋めるかの様なポジション獲りをしてるのが印象的です。基本的にはニア(キッカーから近い場所)とファー(キッカーから遠い場所)に蹴り分ける。ニアはフェイントや動き出しでいかにベストなポジションへ入り込めるかが勝負。ファーは分かりやすく背が高い選手がどっしりと構える事が多いが、キッカーの技術が拙いとGKが直接キャッチできたりもする。左側にヴェルディの選手が7人も身構えて、右側に鳥栖の選手が5人遠めから伺っている状況。





・これは鳥栖の飯尾和也選手がヘッドで合わせたシーン。特徴として、鳥栖の選手はニアサイドだけに集中して飛び込んでいるのに対して、ヴェルディの選手はマンマークでは無いので中央で余ってる選手がいます。だから、ニアでヘッドした飯尾選手にはマークが付いていないので楽々とヘッドされてしまいました。この様にセットプレイで作戦を考えてくるチームにはあっさりと数的有利でセットプレイをされていました。分かりにくいですが、ヴェルディは5人近くがジャンプすらしてないんです。鳥栖は3人もジャンプして狙っています。鳥栖としては、「ヴェルディはニアが弱点だから」という作戦よりかは、「うちは背の高い選手いないから」という理由で仕方ないニア狙い戦術だと思われます。こう考えると試合前からニアは特に気を付けなければいけないのは明白。他の鳥栖戦の試合でもビデオで確認するだけで分かる程度の事ですよ。





・今度は図で説明。札幌戦でコーナーキックから2失点した試合では解説者が説明してくれました。とにかく、コーナーキックでは基本ですよ!とまで言われちゃいました。今度はそれを説明しましょう。まずは図で説明。画像は札幌での失点を紹介してます。サカつくとかでやろうかと思ったけど面倒なんで、ペイントで作りました。○はヴェルディ、は敵です。→は主にボールと選手の動きを現します。これはニアサイドで加賀選手が全く動かずにその場ジャンプでゴールです。つまり、そこに居た選手に対して、体を寄せもせず、当たりもせず、相手の前に体を入れる事もしていないのです。蹴る前から分かっていたはずの選手に何もしてないのです。実はこれ、失点にはなってないCKでもかなりの確率でフリーにしてました。





・同じくこれも札幌戦です。確か違う日の札幌戦で得点者は中山です。これはGK義成の前でポジションを取っていた中山が、蹴ると同時に自分の前にいた選手の前へ体を入れてゴールです。もちろん、前へ入れられたヴェルディの選手は中山選手が自分の前へ来てから慌てて触ろうとしましたが、すでにゴールに入った後でした。基本的にヴェルディのコーナーキックでボールばかり見て、人を見ていないという典型的なゴールでしたね。


・とにかく、札幌戦での解説者さん曰く「自分の前に入らせない」「人を見る」「空中で体をぶつけて競り合う」ことだそうです。うん、基本だと思ってる事を何故に今更くどくどと・・・とお思いの方もいるでしょーが、セットプレイの練習ではマンツーマンでは無いそうです。べったりと人に張ると怒るという話も聞きました。来年、トゥイードクラスの選手の獲得でもあれば楽になりそうですけどね。あぁ、まぐまで足りない箇所を人で埋めようという思想になってきてる・・・いかんいかん、これはラモス中毒末期患者の発想だ。幾ら選手が有能だろうと、監督が無能ならばどうなるか、散々目の当たりにしたじゃないか。来年もセットプレイでは祈るしか無さそうだ。つまり、試合中にセットプレイでゴールされたら「仕方ない」と割り切って考えましょう。だって、教えてないんだもん。だって、怒られるんだもん。案外、コーナーキックの時の応援歌は「人を見ろ♪」コールとか、志村後ろーっ♪みたいに皆で「ニアーっ!ニアーっ!」って叫ぶっていう解決方法しかないかな。


*この中で柏レイソルの岡山のゴールはちょっと別格です。岡山はPA内でFWばりに動きまくって萩村のマークをかわしました。これはさすが元FWってとこです。コーナーキックですが、崩された失点と言ってもいいです。拍手もんです。そら、サポーターも家買っちゃえって言いたいわ。つまり、もしヴェルディが石崎さんなら岡山も来た訳か・・・それはそれでセットプレイに強くなりそうだよな。




ヴェルディの弱点バイタルエリア、マルクスシステム





・まずはヴェルディのサッカーで非常に多かったバイタルエリアのフリー具合。バイタルエリアとはゴール前中央でのスペース。↑の赤丸印ですな。バイタルエリアでフリーにされてしまうと、当然だがスルーパス有り、サイドへ展開有り、ミドルシュート有りと得点もののチャンスが作られる訳だ。実際、ヴェルディの失点の多くがここを利用したものが多く、カウンターで奪ったボールをFWがタメ、上がってきた選手をサイドを起点に繋ぐ、するとヴェルディのバイタルエリアが何故かガラ空きになるというカタチだ。まず、バイタルエリアが空くシーンを散々ビデオで見たが、パターンとしていつも同じ展開であった。もっと、早くまぐも気付かないとな。





・まず、パターン1。作ってみたら案外わかりにくかったね。とにかく、結局説明します。サイドへパスをして、中央に戻してミドルどかーん!という絵です。最初に赤丸で囲っている相手の選手を見て欲しいのです。CBの選手がマークしていた敵が中央へ下がります。しかし、二列目の選手がそのCBの前に来たのでポジションを捨てられない・・・んで、ミドルと。この際、二列目の選手をボランチが最初は見ていたのに、途中でマークを離してしまっている。本来なら、二列目の選手をマークしていた選手がミドルを打った選手をマークする・・・つまり、「マークの受け渡し」が出来ていないんですね。ただ、これを言いたいだけで無駄なgifアニメなんぞ作るから・・・。しかも、見づらい。1試合で何度かこういうのは起こるのは当然ですが、1年通してこんなんばっか。パーフェクトになんとかしろとは言わない。ただ、改善した様にみえない。ってか、何にもとりかかってない様な気も。





・そしてパターン2。実は上と同じで「マークの受け渡し」なんですが、今回はちょっと違う。さっきと同じで赤丸の敵と味方を両方見て欲しい。この時はマークの受け渡しをせずにそのままマークしてみた。二列目の選手をマークしたまま、PA内まで下がっている。ただ、こうするとCBの2人がマークする敵が居ない余った状態になってしまった。PA内で2人も余ってる状況になる前にバイタルエリアをどちらかが埋められたかもしれない。普通はCBが飛び出してカットするんだけど、そういうシーンをあんま見た事が無いんだけど怒られるんか?


・まぁ、つまりこれは選手同志でもっと意思疎通をしっかりして「マークの受け渡し」をすれば済むんだけど、まぁ、第4クールでも直っていないんでこればかりはどうしよーもないねー。とにかく、練習でも別段これと言って対応もしてないそうなので課題だと思ってなかったりするかも。でも、これって凄い気になるんだよねー。一番、このパターンが多かった愛媛戦の解説者にさえ「バイタルエリアを自由に出来るんですけどねー、愛媛は何で得点取れないんでしょーねー」と言われたんだよ。ミドルが全部決まっていれば4〜5失点はしてたのに枠にもいかないからね。ちなみにこのカタチで1ゴールはされました。その解説者は「ヴェルディはゴール前のスペースを埋める仕事を放棄してますから。基本的にマンマークでボールを追っかけるしかないので・・・」はぁ、解説者の名前をまた記録し忘れたけど、アンタ大正解だよ!!



      シウバ   廣山 望                 シウバ   廣山 望

         マルクス                マルクス          ゼルイス

   菅原 智  金澤 慎  ゼルイス              菅原 智  金澤 慎

石川竜也  萩村滋則  戸川健太  海本幸治郎    石川竜也  萩村滋則  戸川健太  海本幸治郎

         高木義成                       高木義成


・んで、開発されたのがコレ。マルクスシステム。まぁ、純粋にゴール前に人数をかけて人の数でスペースを埋めようという魂胆。これって本当にラモスのアイデアだろうか・・・きっと、誰かの入れ知恵だと思うんだが。たとえ、ボールがサイドに流れてもそれぞれの中盤、菅原とルイスで取りに行く際にスペースをカバーする人間がかなり1人以上は残っている事からバイタルエリアを使われる事は減った。人数も多い訳で守備も安定したかに見えた・・・ところが、失点数は結果としてあまり変わらない。理由は右のシステム、うん結局途中からはマルクスシステムをやめていたからだ。途中から、ゼ・ルイスは気が向いた時しか戻ってこなかったし。


・それと弱点はやはり攻撃の単調さ。とにかく、相手のボールを奪ってから放り込みになってしまったのだ。これをマルクスへ当てるというサッカー。いいサッカーに定義は無いが、それぞれが胸に説明の出来ないいいサッカーを持っている。だから、放り込みが良いか悪いかは別としても結果も出なかった事も事実だ。とにかく、水戸や湘南に負けてる様ではね。そもそも、リトリート放り込みに関しては年の功というか、経験で負けちゃうしね。適当に放り込むにしてはターゲットもいなかったし。そういう訳で徐々に封印されていった。結局、バイタルエリアを何とかしようとして考えた作戦とマルクスを中心に据えるというサッカーを模索していたら考え付いたんでしょー。とにかく、結局こっからドイスボランチの4−4−2に戻ります。結局、4勝5敗3分でした。愛媛戦以降はあやしいけど、マルクスシステムじゃないんだよね。まぁ、つまり何が言いたいかというと「マークの受け渡しが極端に下手」。今更って感じだし、みんな高校時代とかにやってるはずなのに出来ていない・・・こればかりは、何か選手の責任以外に根本的な原因があると思うぞっと。




ラモスサッカーの感想



       シウバ  廣山 望

  マルクス          大橋正博

      金澤 慎  ゼルイス

石川竜也  萩村滋則  戸川健太  海本幸治郎

         高木義成


・まぁ、こうだとする。メンバー選考は今期の試合では最もマシな試合を魅せたから。結局はブラジル。3−5−2が出来る選手がいるとかいないとかではなく、責任の所在だとか理由をこねないで4−4−2が好きと言ってくれ。別にそれでいいよ、もう。とりあえず、やりたいサッカーはブラジルサッカーの常識。一対一で当たらないといけない。ある意味、正々堂々。数的有利でボールを奪うなどという卑怯な事は出来ない。後ろにカバーリングが居なくても、ストッパーは相手にスライディングで奪え。抜かれたらミスだと怒る。


・守備での話。基本的に守備は最終ラインにあがったラストパスを体を張って止める。作戦などは無い。FWはどこまでもマンマークではなく、あくまである程度。カウンターで相手が1人しか居ない場合は追いかける。相手が押し上げてきて攻めてくる時はPA内でどっしりと構え、中央を人数で固めクロスボールに対処する。ボールを奪うのは金澤など中盤の足に頼る。これを見るとボランチには運動量が求められる。二列目からの飛び込みにも対処、ボールをとにかく追いかけること。これだけ仕事してるんだからバイタルエリアぐらいはまぁ許すか。・・・って許すかばかもーんっ!!実際、カウンターに出来そうな早い段階でボールを奪うシーンは、FWでもある廣山まで守備して初めてボールを奪ってたりする。つまり、相手の攻撃はミスでも無い限りは、必ず最終ラインまで来てしまう。そら、数打ちゃあたるわな。


・そういえば、中盤でとりあえず当たりまくれ!だった守備だけど、途中からは当たりに行かずある程度の距離を保って行かなくなってきました。これは何を意図するものなのだろうか。これのおかげで相手はどんどん選手が飛び込んできて、普通の選手でもタメを作らせる効果をもたらしたんだが。遅攻に持って行きたい様には見えなかったぞ。結局、誰がアプローチに行くんだ!と混乱を招いた。とにかく、守備に関しては何か決まり事は無い様に感じた。結局、決まりごとといえば「一対一は負けるな!」だけかな。そうだ、負けるな! あとは選手それぞれのポテンシャルで何とかしてくれ。まさにここらへんがブラジルサッカー。




・攻撃に関しては、とにかくフリーの選手にあてて繋ぐ。そして、基本的にはもらいに来たブラジル人には当てなければいけない。マルクスはとくに背負いながらでもキープして、押し上げの時間を作る。かなり、まったりとした時間が流れる。ここで押し上げた選手を経由して更に繋ぐ。主に第一陣として海本は右サイドを上がる事になる。ここで右サイドを中心として繋ぎあい、ラストパスを入れる訳だ。これが一応の狙った攻撃だろうね。途中、大橋・廣山も右サイドを有効に使い海本の攻め上がりを促すなどもした。ただ、弱点はやはり単調になってしまうこと、右からのクロスボールの精度、単純に高さなどが足りない為に得点にはほとんどならなかった。左サイドは石川が上がりたくとも、マルクスはフォローしてくれない訳で。やや、右サイド偏重になってしまった。服部の獲得は攻撃的な右サイドバック、守備的な左バックと決め打ちをしたいからかな。左は守れよって訳だ。


・それ以外の攻撃のカタチとしては奪ってからすぐに中盤を省略して、前線へ一気に放り込むこと。相手がラインの高いチームやサイドにスペースがある場合は有効だった。途中、マルクスやシウバ目掛けて当てるという事も多かった。まぁ、後はブラジル人の感性で何とかしてくれよ。とにかく、ヴェルディの流れじゃない時はたびたびこうしてたね。


・考え方としては、マルクスのタメからの押し上げ、それとマルクスのアイデアなどでいかに攻撃を始めるか。実はマルクスに当てたから何とかなるわけじゃなく、こっからどうしようかと考える事から攻撃が始まる。シウバと一樹に関しては判断能力の遅さがあるので、相手次第でいかようにも潰す方法がある。だから、結果は出したけどシウバはどうかなと思うんだよね。チームが違えば凄い選手になるだろうけど。チーム全体でマルクス頼りになってしまったかなと。とにかく、マルクスに当ててから考えよう。んで、J2というのは面白いもので何とかなっちゃうんだよね。マルクス以外に出すと、ボールを持った瞬間に選手のほとんどが「え? 俺に渡すの?」「さぁて、どうしようか」などヴェルディ特有の雰囲気も醸しだした。迷って迷って奪われると。


・ただ、それでもヴェルディが勝っちゃう要因として、稀に見る博打に勝っちゃったかの様な個人技爆発でのゴール。リーチ一発ツモ裏ドラ満貫みたいな。とくにブラジル人の煌きだけでのゴールなんかは相手サポに向ってスイマセンと言いたくなる。練習通りのカタチ、いつも通りのカタチで決める仙台とはまた違う何か。やっぱ、センスが違うね。攻撃に関する引き出しはいっぱいあるんだろうね。とにかく、ゴールに向ってボールを持ったブラジル人は恐いね。とにかく、これだけを目当てに試合を見てもいいんじゃなかろうか。とにかく、ブラジル人に自主性を持たせてしまうと、3人の波長があった時が恐い。何するか味方も分かんない。




・結論としては、たまーに勝利し、たまーに敗北し、微妙に昇格争いをしつつも順位が徐々に落ちていき、数字上可能性があるからみんな目をつむる。とりあえず、「次だ、次だ」という言葉を繰り返すシーズンでした。ヴェルディは好きだが盲目的ではないんでね、耐えられないシーズンでしたよ。そして、来年。また色んな選手を獲得して、今年のヴェルディのサッカーは無かった事になるでしょーね。また、色んな選手をはめてみて、あれが足りないこれが足りない、だからこの選手を足してみる。第二クールまでに良し悪しは分かると思いますが、基本的に変わんないと思いますよ。名波が入ろうと、服部が入ろうと監督が同じならね。まぐの来年の目標は、我慢ですね。







*以上、ラモスネタはこれで終わります。平塚戦でのコメントはある程度、書き方が柔らかいですが、いしかわごうさんのラモスインタビューと同じです。基本的に全ての責任は「選手のせい」と言われました。名言ですね、「俺のせいじゃないよ、選手のせいだよ、何で俺が辞めるんだよ」 こう言うと誤解するかもしれませんが、言葉が通じないんですね。都合の悪い事を聞こうとすると、こっちの話はまったく聞かずに一人でぶつぶつ言い始める。セットプレイでの失点についても「何で勝てないんだよ!」ですから。「俺は一生懸命やってんだよ、練習もやってんだよ、何で負けるのか分かんないよ、気持ちの問題だよ」と矢継ぎ早に言われました。これだけ、ハッキリと分かんないって言われちゃったよ。分からないんだってさ。じゃ、しょーがねーな。ここまで書いてきたラモス続投白紙案、とにかく来年もこれだけの弱点・課題を背負っていくしかないね。


*ただ、最後にいしかわごうさんのインタビューにツッコミを入れると・・・「ブラジル、ヨーロッパは、そうやってサポーターが選手を育ててるよ。」・・・ブラジルではサポーターが3日で監督をクビにする事はザラにありますが? サポーターがプロになっていいんですね?


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