2001年東京ヴェルディ1969 第6節


・ここで福岡を倒すことは降格争いに福岡も参入させることが出来る大切な試合なのだ。前節、中澤・小林慶・前園が負傷してしまい、3人すべて欠場濃厚という話を聞いていたが慶行 は元気に復活。どうやら、代表ネットの靱帯損傷はデマだったらしい。普通、損傷だと程度により3週間、ひどいと三ヶ月ぐらいもかかってしまう。つまりは靱帯を損傷すらしなかったってことらしいや。 中澤は代表候補にも選ばれケガは大丈夫だが、大事をとって今日はお休み。大事をとらなきゃいけない桜井は強行出場となった。

東京スタジアム
      
東京ヴェルディ1969
     VS
アビスパ福岡
  監督小見幸隆   監督ピッコリ  
  GK菊地新吉   GK12塚本秀樹  
  DF18菊地利三   DF13前田浩二  
  DF44エメルソン   DF小島光顕  
  DF米山篤志   DF藤崎義孝  
  DF15杉山弘一   MF16平島 崇  
  MF山田卓也   MF野田 知  
  MF北澤 豪   MF篠田善之  
  MF小林慶行   MF40廬 延潤  
  MF16桜井直人   MF10中払大介  
  FW19小倉隆史   FWビアージョ  
  FW33マルキーニョス   FW39呂比須ワグナー  


・右は出場停止の西田に代わって利三を右へ置き、左に杉山を置いた。中澤に代わって毎試合警告保持者のエメルソン。あとはいつもの顔ぶれ。ベンチにはとうとう復活か、次節はスタメン濃厚GK本並、MF林、大悟、FW矢野、飯尾と入った。 交代選手の飯尾に期待大。

     小倉    マル                        マル  
                                  小倉   
   桜井                        桜井        慶行
             慶行           杉山      山田      利三         
                          ↑↑      ↑↑      ↑↑
                      攻   ↑↑      ↓↓      ↑↑
     北澤    山田        →撃→  ↑↑      北澤      ↑↑
                      時   ↑↑              ↑↑ 
杉山              利三        杉山              利三
     米山    エメ                  米山    エメ    
                                   

        新吉                        新吉
・ちと慶行が下がりすぎの印象を受けた。桜井はいままでになく絶好調。小倉はいつも下がってゲームメーク、そのスペースに桜井が飛び出すという前節の前園得点パターンだった。 いつもは前半からオーバーラップをかけない両サイドバックは前半から走るシーンが多かった。

・前半開始・・・・・なぜかホーム使用に切り替えるアビスパ。本来、ヴェルディゴール裏に攻めるのは後半だが、今回は前半からこっちに向かってくる。ヴェルディはいつも後半勝負なのになんか感覚狂わされそう。 今、考えるとなんかジンクスみたいなものを大事にする人なのかもね、ピッコリって。

・前半開始、山田の右からのクロスにもらいに来た小倉がバックヘッド、これを2列目からあがった慶行がダイレクトでシュート・・・・って何故か太股でリフティング・・・。しかも、とられる。あなたは前園じゃないんだからダイレクトで 打ってもかまわないんだけど。

・まだまだヴェルディのペース。右から利三のあげたクロスにニアに飛び込んだ小倉がヘディングシュート。コースを代えた見事なヘディングシュートはそのままGK正面。コースを代えすぎたかな・・・ま、仕方ない。ヴェルディのサイドからの攻めって何故かファーサイドへクロスすることが多い。個人的には誰かがニアに飛び込まないと ファーサイドに出す意味がない。よっぽどファーサイドでフリーになってないと。そのためにはニアに飛び込む選手を小倉にやってもらいたい。そして、マルキーニョスが飛び込むというのが理想だ。どちらでもいいからニアで「つぶれ役」をしてくれるだけでいいんだけどさ。

・「チャンスの後にはピンチ有り」・・・まぐの観戦記ではやたらと出てくる。こういうの結構好きなんだよね。福岡のショートコーナー廬 延潤から野田、まぐ家ではこの野田は結構有名。上野・遠藤よりも野田の方が良いとか言っちゃってるし。この野田のクロスにファーサイドからツッコンできたのは呂比須。見事なヘッドであっさりと先制・・・福岡のセットプレイは全員ファーサイドに 配置しておいて別々の動きをするので危険だったのだがやられてしまった。セットプレイ時の守備の際に相手全員がファーサイドだったためエメルソンと米山もマークがかぶっていた。まぁ、それよりも呂比須の上手さにもやられたかな。これは新吉でもどうしようもない。

・ヴェルディにやってきた新外人のエメルソン・・・なんとなく、まぐの面白キャラに決定しつつある。ビアージョにあわせたパス、これを一瞬遅らせてからヘディング。それもビアージョの後頭部へミラクルヒット(ミラクルじゃなく、わざと。)した。これはビアージョもたまらない一撃だっただろう。しかし、実はこの2人はボールの無い所でも散々やりあっていたりする。 この分だと恐らく4試合連続イエローカードもそう遠くはないな。

・攻撃へのビルドアップが悪い。新吉がエメルソンへ、エメルソンが山田へ、山田から北澤、北澤からマルキーニョスって・・・・。これ全部中央突破なんです。キーちゃんから杉山へフィードしてくれればそれだけでチャンスになるんです。みんながサイドからの攻撃を意識してくれればヴェルディの攻撃だって悪くないんです。今までヴェルディが取った得点の中でもサイド攻撃がほとんどのはずです。 たとえ、スペースが無くても裏まで走るとかサイド攻撃を徹底してくれればそこそこやれると思うんだけどなぁ。

・マルキーニョスの決して上手くはない無理矢理ドリブルでFK。そうです、やっと直接FKの出番が来ました。ここで直接蹴るのは勿論・・・エメルソンなんです。スピードシューターなので多少遠い位置からでもズドンと落とせるFKを持っているので期待しよう・・・・ところがホームラン。う〜ん、まぐってばこんなにエメルソンで推してるのに本番で決めないと意味ないんだよ〜。

・前半も残りわずか。さぁ、0−1で終わるなら後半になんとかなるだろうと思っていた。ところがやっちゃいました。「ひとつのミスが失点に繋がる」・・・これもサッカー格言ですかね。根性でクリアに行こうとする杉さん、しかしそのクリアは当たり損ねてしまい相手ボールへ。平島からビアージョ、ビアージョが廬 延潤とワンツーで裏へ抜け出す。この時に米山がビアージョにつられて下がろうとする。 しかし、廬 延潤はここを見逃さない。シュートコースが空いたのを見てすかさずループシュートに切り替える。ヨネも気付いてすぐに足を出すが時すでに遅し。見事に弧を描いたシュートはそのままネットへ。0−2厳しすぎる点差となってしまった。ひとつのミスからひとつの芸術ゴールを生み出した。結果論ではあるが杉さんの熱血クリアが失点に繋がってしまった。

・0−2で沈んでいる中でキーちゃんが相手ボールをカット。慶行へスルーパスをし決定機を作り出す。慶行が少し遠目だったがGKと一対一でシュートも塚本がセーブ。ここで得点出来ていたなら後半も違った戦いが出来ていたはず・・・しかし、「たられば」は禁句だ。(まぐは言い続けるけど。) これで前半は終了。



−後半−

・ん? 何があったんだと言わんばかりの布陣変更。まさか・・・小見さんってば前監督の亡霊が後ろにいるの? とうとうヴェルディ2代目のひらめきサッカーが展開されることになりました・・・。ま、前半のままじゃ駄目だったしサイドから攻め込まれる事もなかったから3バックっていうのも ひとつの考え方としては正論だけど、前の監督みたいにダメもとでやってみるか的な布陣はしないでくれ〜。練習見ててもこんな布陣やったことないでしょ? 選手がまた一段と不信感だらけになっちゃうよ。

     矢野    マル                     矢野                   矢野    マル
                              桜井      マル
        桜井                            
  小倉          利三            小倉          利三                桜井
                                          
                      攻                       守
     慶行    林         →撃→       慶行    林       →備→     慶行   林    利三
                      時                       時
                                                   小倉            山田
   米山   エメ   山田              米山   エメ   山田              米山    エメ
                                   
 
        新吉                        新吉                      新吉 
・・・・・・あとで説明します。このヘンテコな布陣は。

・とりあえず、北澤に代えて林、杉山に代えて矢野という布陣です。飯尾ではなく矢野を選んだのはどうだろうか。キャプテンマークは北澤から山田へ代わりました。

・後半開始、まずは林のフィードに矢野が頭で落として後ろから走り込んだ桜井のミドルシュート。しかし、これは惜しくも枠を外れた。まずは林のフィード。こういうパスを出させるために林は必須なんだよね。時々、相手にパスしちゃうことも度々あるけどさ。こういう独特なパスを出せる人物は ヴェルディでは林と瀬沼ぐらいしかいないぜ。もっと、こういうパスを頼むぜやしけん!

・後半開始からちと小見采配が微妙だったことに気付く。前半はサイドを活かした攻めも無く進んだが、後半は一転してサイドからの攻勢の連続。もちろん、スペースが空いているからなのだろうが、こういうところで裏目に出た場合の監督の指示に落ち着きが無かった。杉山も代えてしまったからといっても、 山田を右にして左サイドに利三を入れれば済む話だったんだし。ちょっと、後手後手を踏むという悪い癖が出てきたかな。

・ぬぅ・・・攻撃陣まで悪い癖が連発。林がボールを持った瞬間・・・どういうわけだか全員の足が止まる。そうじゃなくて、林が持ったら何かを狙ってくる合図なんだから、2列目は裏を狙うとか、そのためのスペース作りをするのが妥当なのに誰もしない。むしろ、林が時間を止める必殺技でも使ったのかというほど動かなくなる。 でも、相手は動いているという自滅技。意味ねぇ〜。お前はジョジョか。スタンド出して12人でサッカーやった方が早いぞ。ちと、まぐも壊れ気味。

・左サイドを執拗に狙ってくる福岡。平島のフィードから廬 延潤を走らせるという意図だったが、これを読んだ人物が居た。その名はエメルソン・・・・やばっ。しかも、見るまでもなく廬 延潤の方が足が速く、差が広がっていく。・・とその時、ヴェルディ名物特攻スライディング部隊の血が騒ぐ。届かないと判断したその時、 彼らスライディング部隊は相手の動きを封じるのを最大の使命とする。そして、見事なスライディングタックルで廬 延潤を轟沈、芝生はめくれ上がり2人とも起きあがれない。彼らのスライディングの基本はボールを最優先に蹴り、その勢いを利用して相手の動きも封じるのだ。今までは面白ネタにしかならないスライディングだったが今回は 見事だった。でも、ケガはするなよ。

・ヴェルディは2点差を追っている訳である程度の守備のリスクを負ってでも攻めに人数をかける。そういう意味で相手のカウンターは仕方ない。しかし、これはやりすぎ。呂比須に対してエメルソンのショルダータックル一発で沈めた。それもちょっと肘入りのサービス。あの秋田でさえ呂比須の左腕一本で動けなかったと言わせたのにエメルソンは いともたやすくはじき飛ばした。ある意味、エメルソンのフィジカルはかなり頑丈で有る事をしらしめたのと同時にブラジル人CB特有のファールじゃなきゃ止められないという悪癖を露呈してしまった。しかも、見事に4試合連続イエローカード記録も更新中。なんだ、まぐは誉めてるのかけなしてるのかどっちなんだ?

・だからさぁ・・・「ひとつのミスが失点に繋がる」ってさっき言ったじゃんかぁ。福岡のなんてことはないロングフィードにエメルソンと米山がお見合い・・・変な意味じゃなく見合ってしまった。これを狙ったビアージョがシュートも枠を外れる。ここで新吉が飛び出しビアージョを倒した。これだけでPKを宣告。普通、相手FWがシュート体制に入った所で倒された ら確かにPKさ。でも、これはビアージョが完全にシュート打ってから倒されてる。こんなのにPK取られるなんて酷すぎ。でも、蹴ったのは呂比須。右上に蹴ったシュートは新吉が反応し手で弾いたがそのままゴール。0−3とかなり厳しい状況へ。

     矢野    マル                     矢野          
                              桜井      マル
        桜井                            
  小倉          利三            小倉          利三     
                                          
                      攻                      
     大悟    林         →撃→       大悟    林      
                      時                       
                                                 
   米山   エメ   山田              米山   エメ   山田         
                                   
 
        新吉                        新吉
・3点目を決められたのに何故か飯尾ではなく大悟投入。飯尾は珍しくFWだがサイドに張り付いて、ゆっくりと中央に行きながら勝負するタイプ。つまりはウィングである。 サイドから攻めたいヴェルディとしてはうってつけなんだけどな。

・矢野の動きが調子良い。今までまぐは何度も性格が良すぎると言ってきたが、今回はマルキーニョスに寄こせと指示したりしていた。ただ、マルキーニョスは精度が悪いのでボールは来なかったが。 ボールをもらいに来てキープも出来るし、そのままサイドへさばいてすぐにPA内に戻り、プルアウェイでファーサイドへ行く動きなど徹底していた。この動きがずっと出来ればレギュラーも近いんじゃない。

    矢野      マル               矢野   エメ   マル     
        エメ                             
                                  小倉
  小倉          桜井            桜井          大悟     
                                          
                      攻                      
     大悟    山田        →撃→          山田     
                      時                       
                                                 
   米山   林    利三              米山   林    利三         
                                   
 
        新吉                        新吉
・パワープレイってやつよ。でも、中途半端で全然ダメ。米山、林の位置からパワープレイを始めないと。

・パワープレイというより左サイドを中心に攻める。実は守備ばっかやっていた小倉。左サイドの裏のスペースばかり狙う福岡だったので小倉はずっと左サイドバックだった。しかし、このパワープレイでは小倉のクロスからエメルソンというカタチだった。 それでも小倉からのボールはなかなかエメルソンにあわず、このまま試合は終了。福岡のサッカーを見事にやられてしまい結局終了。今日の試合は2点目を取られたのが痛かったかな。



9/23 第6節
東京スタジアム

東京ヴェルディ1969

 VS アビスパ福岡

 − 

 − 

 − 

 

 呂比須ワグナー2

 

 廬 延潤


   おまけ
・なんだか名古屋戦の様な嫌な感覚だ。これといって攻められた内容では無いのだが、なんとなく3点取られてしまったという試合。磐田の様にボロクソに攻められて負けた訳じゃないのがなんだか悔しい。それも後半30分ぐらいからヴェルディの選手の運動量もがくっと落ちた。 ここまでの時間帯をいかに守りきるかにかかっているので今のヴェルディに追いかける内容は厳しい。なんとしても先制点を取らないとこれからも厳しくなりそうだ。


       −受賞者− MOM : 該当者無し      MVP : 該当者無し     
・そりゃ、該当者ゼロっすよ。今回の課題としてやはりサイドからの攻撃回数の少なさ、それよりもサイドから攻撃しようとする意図も無いしな。中央突破は桜井だけで十分、小倉の中盤からのゲームメークのために小倉が空けたスペースへいかに飛び出すかも問題。 これらの課題を水曜日の練習試合フロンターレ戦でいかに出すかだろうな。でも、ヴェルディは練習試合だけはいいからな。でも、結果出なかったりするし。



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