2001年東京ヴェルディ1969 第5節
・今日の試合が残留への道までの第一関門だった。ここで負けてしまうとマリノスが非常に有利となってしまうばかりか、川口がポーツマス移籍しても大丈夫だからみたいなムードになってしまう。
だがヴェルディが勝てばマリノスも一緒に降格争いに参戦させることが出来るばかりか、ヴェルディの勝ち点からも広島や福岡まで巻き込む事が出来る。そういう意味でも非常にこの試合が重要なのだ。
試合前には三浦が前日にケガしてまた出れない、サイドバックには杉山がスタメンに入るなどの情報もあった。
国立霞ヶ丘競技場
| 横浜Fマリノス |
VS | 東京ヴェルディ1969 |
|
監督 | − | ラザローニ | | |
監督 | − | 小見幸隆 | | |
|
GK | 1 | 川口能活 | | |
GK | 1 | 菊地新吉 | | |
|
DF | 5 | 小村徳男 | | |
DF | 3 | 西田吉洋 | | |
|
DF | 3 | 松田直樹 | | |
DF | 22 | 中澤佑二 | | |
|
DF | 7 | ナザ | | |
DF | 5 | 米山篤志 | | |
|
MF | 6 | 上野良治 | | |
DF | 15 | 杉山弘一 | | |
|
MF | 8 | 遠藤彰弘 | | |
MF | 2 | 山田卓也 | | |
|
MF | 20 | 田中隼磨 | | |
MF | 8 | 北澤 豪 | | |
|
MF | 32 | ドゥトラ | | |
MF | 11 | 前園真聖 | | |
|
MF | 10 | 中村俊輔 | | |
MF | 7 | 小林慶行 | | |
|
FW | 11 | 城 彰二 | | |
FW | 19 | 小倉隆史 | | |
|
FW | 9 | ブリット | | |
FW | 33 | マルキーニョス | | |
・やはり、アツや桜井はベンチにも入れなかった。代わりには真聖が入った。ベンチメンバーはGK柴崎、DF利三、MF大悟、FW飯尾、矢野。やはり、今回は矢野が入った。練習試合などでの連続得点といい周りとの動きもあうようになってきた。
ただ、相変わらずの性格の良さが災いしてかボールをもらうための動き、呼び込み、フリー時には自分で打つという姿勢が弱いのは変わらず。でも、結果を残した分だけ武田ではなく矢野が入るのが当たり前か。武田はしばらく無理かな。練習試合では結果どころか
動きも悪い飯尾は何故かベンチ入り。他に居なかったという選択なのか、林はベンチからも外れた。
小倉 マル 小倉 マル
真聖 慶行
真聖 慶行 山田
↑↑
攻 ↓↓
北澤 山田 →撃→ 北澤
時
杉山 西田 杉山 西田
米山 中澤 米山 中澤
新吉 新吉
・山田と北澤は交互に上がる。しかし、カウンターを食らった時には北澤の方が戻りが早い。たとえ、どんなに攻め上がっていても全力で戻る。真聖と小倉は2人だけでポジションチェンジを繰り返す。小倉は特に下がってもらおうとしたり、
トップ下の位置にいることが多い。その際に真聖が空いたスペースへ飛び込むというカタチが多い。
・前半開始早々、小倉と慶行のコンビでマリノス守備陣を崩す。慶行のパスから練習通りの壁パスを小倉が返し、PA内で慶行が攻め込む。そのままシュート体制に入ってから松田のスライディングタックル。ボールに行ったかどうかは微妙だったが判定はノーファール。
この後も小倉が空いたスペースをマルキーニョスが使い、マルキーニョスの空いたスペースを慶行が突っ込むというパターンで二度、三度似たようなシーンを作ったがいずれも得点出来ず。
・前半も始まったばかりだというのに・・・相手の選手に対してキーちゃんが刃牙もびっくりのローキック。相手は見事にひっくりかえったぞ。ある意味、キーちゃんの方が勝負に勝ったかもな。
でも、勿論警告です。赤じゃなくて助かった。
・左サイドバック杉山、久しぶりに杉さんを見たな。攻撃時では余り突破を魅せないが、利三と比べると守備での安定感が非常に頼もしい。しっかりと縦を切ってから北澤と2人でつぶすという姿勢、たとえ抜かれても裏で米山のカバーが待ってるので非常に安心できる。
それに比べて西田は余り上がらず、暴走は今回も影を潜めた。
・対してマリノスは前半は様子見の展開、時折襲ってくる左サイドのナザだがドゥトラだがわからん。まぁ、どっちかがドリブルで再三上がってくるシーンが多かった。慶行、山田の横から当たる守備のせいでスピードあるドリブルでは簡単に抜かれてしまう。そして西田との直接対決となり、結果最終ラインまで行ってクリアするという展開。
非常に中盤の運動量が序盤から失われてしまう。相手のFWは城、ブリットはじっと待ってるタイプのFWだから恐くは無いんだけど、何度もクロスを上げられるのは危険だな。
・ヴェルディの弱点としてマルキーニョスの前線まで間延びしてしまういつもの悪い癖が変わってない。たとえ、マルキーニョスが個人技で打開しても後から追いついてくる選手がいないのでキープしてしまうのだ。リズムよく攻める事が出来ないので攻撃にも厚みがない。小倉も隣に居る事が無いので前線はタメが作れないのだ。
やっぱ、小倉も要所要所で上がってくれい。
・右サイドからヴェルディの攻め上がり。慶行のグラウンダーのパスに真聖が走り込みこれをダイレクトでシュー・・・・って打たない。なんか、まぐの観戦記ではこのパターンが多いな。でも、実際打たずに切り返してしまい相手に奪われてしまう。シュートコースもあったしDF陣も完全にフリーにしていた。切り返したせいで守備陣がコースを防げたのが勝因だな。
いつになったら切り返さずに自分で狙ってくれるんだ?
・相手のナザだがドゥトラだがわからないが、この2人は攻めるときは個人技が強くなかなかボールを奪えない。それでもカウンターなのでは守りには行かない。特に自分がボールを奪われた時は絶対取り返すというプレーを魅せるが、別に自分のせいじゃない時は取りに行かない。ここをもっと使えばこいつらはさして恐い存在でもない。
むしろ、波戸がいないからなのかもしれないがサイドは結構空いていた。
・今までサイドを駆け上がるシーンの無い西田。この西田がカウンターで初めて攻め上がりを魅せた。そして、おもむろに逆サイドでフリーとなっていた真聖へロングフィード。散々、練習している山田ではなく西田が魅せた。これに対して勿論、攻撃的GKの川口が突っ込む。真聖がトラップしたボールを切り返さずに川口と激突も辞さずのスライディングシュート。
これが川口の横をすり抜けるシュートとなり先制点!!・・・・・ところがスライディングの際に足が妙なカタチに沿っていたタメか、このままタンカで運ばれてしまい急遽病院へ・・・。ゾノッ!良くやった!!開幕戦の退場劇もここで晴らしたぞ!ゾノに代わって大悟が出場。
小倉 マル 小倉 マル
大悟 慶行
大悟 慶行 山田
↑↑
攻 ↓↓
北澤 山田 →撃→ 北澤
時
杉山 西田 杉山 西田
米山 中澤 米山 中澤
新吉 新吉
・大悟は二列目の左にゾノの位置そのままに入った。大悟にとっては今まで一番長い出場時間になりそうだが、持ち味のスルーパスなどを出すことが出来るのだろうか。
・前半終了間際、相手のボールを奪った中澤がそのままカウンターを仕掛ける。ところが前から中澤を小村(未確認)がスライディングタックル。もちろん、ボールには当たっていない。
なのに審判は流しちゃうし・・・警告もしないし。そのまま中澤も一度も立ち上がらずに病院送り・・・・。中澤に代えて急遽、利三を投入。ベンチに富澤が入っていればと思う状況だが致し方ない。
小倉 マル 小倉 マル
大悟
大悟
利三 西田
攻
北澤 慶行 →撃→ 北澤 慶行
時
利三 西田
杉山 米山 山田 杉山 米山 山田
新吉 新吉
・緊急布陣という感じ。これでとりあえずは前半を1−0で折り返すためのメンバーです。3バックと言うよりはみんなでPA内に入っちゃえという守備でした。
それでもこのまま前半は終了。これからの後半戦は非常に恐いな。
−後半−
・さっきの布陣を若干変更。もちろん、あのまま後半なんかやったら勝てる訳ないしね。噂によると中澤と前園は救急車で病院へ運ばれたそうな。病院送りってのがマジになってしまった。
小倉 マル 小倉 マル
利三
大悟 慶行 ↑↑ 大悟 慶行
↑↑
攻 ↑↑
北澤 山田 →撃→ ↑↑ 北澤 山田
時 ↑↑
利三 西田 利三 西田
杉山 米山 杉山 米山
新吉 新吉
・練習試合でも幾度か見せた杉さんのセンターバック。はぁ、富澤がベンチに居れば・・・・ま、居ない選手をとやかく言っても仕方がない。とにかくこのまま頑張るしかないのだ。
・後半2分、とりあえず放り込まれたクロス。これを前線でマルキーニョスが胸でトラップ、少し前へ浮いた所へ利三が上がってるのが見えた。そこでマルキーニョスをマークしていた松田やら小村も引き連れて逃げる。そこへ走り込んだ利三がダイレクトミドルシュート。
見事ゴール左上に突き刺してあっさりと追加点2−0。緑のフェニックスがやってくれた。お世辞にも守備は良いものではない、しかし、最近の利三の攻め上がりは見事なまでに結果を出してくれる。左サイドバック争いは今後も熾烈なものになりそうだ!
・ここからマリノスの無理矢理攻めが始まる。いつゴールを割られても文句は言えないぐらいの展開に。左からのクロスにここまで良いトコ無しだったブリットのヘッド。しかし、これは枠を外れる。勿論、センターバックが本職じゃないと言うことぐらいは知っているであろうから、
杉さんのエリアに選手が殺到してるのがわかる。これは辛いが守りきってくれ杉さん。
・後半13分、またも左サイドからのクロスに今度は城がヘッドもクロスバー。これをブリットがダイレクトでシュート。ヨネがシュートコースに入ったもののヨネに当たってコースが代わり、新吉も逆を付かれてしまいそのままゴール。2−1と1点を返されてしまう。
不運なゴールだったけど仕方ない。
・リベロ松田。ワンツーパスだけで突破。そのままPA内まで入ってきてシュートも外へ・・・。ここから決定機を次々と外してくれるマリノス。しかし、ここでどういう訳か三人目の負傷者。小林慶行までダウン、立ち上がろうとして「膝かっくん」状態で右足に力が入らない様な
感じだった。古傷の再発じゃなければ良いのだけれど・・・。慶行に代えて飯尾登場。
小倉 マル マル
小倉 飯尾
利三 ↑↑
大悟 飯尾 ↑↑ 大悟 ↑↑
↑↑
攻 ↑↑
北澤 山田 →撃→ ↑↑ 北澤 山田
時 ↑↑
利三 西田 利三 西田
杉山 米山 杉山 米山
新吉 新吉
・相手もどういう訳か中村を外して3トップの布陣を敷く。ちょっと相手の攻撃も単調になり始めてきたので楽ではある。
・飯尾が相手からのボールを奪い、そのまま独走。相手は前がかりに攻めているからスペースが多い。そこを利用して飯尾がドリブルで攻め上がる。前線のマルキーニョスが動き回り、
スペースを空ける動きを懸命にする。シュートコースが空いたと見るやすかさずミドルシュート。川口の正面だったがアイデアとしては悪くない。しかし、マルキーニョスは寄こせと言って
いたらしく激怒していた・・・。
・今度もカウンターから大悟がボールを持つ。そして、どこへ出そうか迷う大悟。結局上野に取られる。その後もマルキーニョスへのスルーパスの際、マルキーニョスをサイドへ開かせるパスを出すが、マルキーニョスは中でもらおうとしてあわなかったり。
守備では中途半端なポジショニングに終始、一度抜かれると追わなかったりと詠さんも激怒。あんなのまぐの観戦記では書けません。それぐらい大悟はちょっと問題ありだったかな。
・利三を誉めたのにも関わらず・・・左サイドを駆け上がった利三。相手DF2人に囲まれてしまいキープする利三。しかし、最後は結局プレッシャーに負けてしまい自分で外へ出してしまったりする・・・。やっぱ、何かと面白ネタも見せてくれるのが利三らしいな。
・気付いたら西田にもイエローカード・・・これで次節は出場停止か。右だと羽山がいるから何とかなりそうだが・・・果たして。
・最後は以外にもパワープレイに入ると言うこともせず普通に試合終了。後半30分過ぎぐらいからマリノスの運動量も無くなっていたのでなんとか勝てる事になったけど、これからこの3人のケガ人がどう響いてくるかが問題だな。
9/16 第5節国立霞ヶ丘競技場 |
横浜Fマリノス | VS | 東京ヴェルディ1969 |
0 | − | 1 |
1 | − | 1 |
1 | − | 2 |
ブリット | | 前園真聖(西田) |
| | 菊地利三(マル) |
おまけ
・今まで小見さんの采配などが影響する試合が多かった。しかし、今回は不幸なケガ人が続出してしまい小見さんとしての采配自体は矢野を選ぶか飯尾を選ぶかだけだったというのもあった
。それでもこの試合を勝てたというのは非常に大きい。
−受賞者−
MOM : DF杉山弘一 二度目
MOM : DF米山篤志 二度目
MVP : DF菊地利三 初
・やはり今日の試合での功労賞は杉さんでしょう。後半から幾度と無くセンターバック経験の無い杉さんを狙った攻めを繰り広げたマリノス。しかし、杉さんはそれに屈せず最後まで1失点で守り通した。そして、その杉さんをしっかりとカバーしていた米山の勝利であろう。
ほんと、よくぞ1失点で守り通してくれたよ。それと利三のミドルは良い時間帯での得点だったこととミドル自体の美しさで決めました。
・最後に前園のケガが右足首骨折と診断されました。これは石塚と同じケガ・・・つまり、全治三ヶ月は必須でしょう。くぅ〜、せっかく今期初ゴールを決めた前園だったがしばらくは休養してもらいましょう。
戻る