2001年東京ヴェルディ1969 第13節
・この試合始まる前にすでに同志マリノスがジュビロに陥落したという情報が流れてきた。延長の末、中山にやられたらしい。これはチャンスだ。間違いなく勝てばヴェルディが一歩上に立つことが出来る上、アビスパ次第で2つ順位を上げる事が
出来る試合なのだ。そして、ヴェルディと対戦するのは残留争い3チーム全てと試合を残しているガンバ大阪が相手。前期は5−0と屈辱的な大敗を喫しているだけになんとしても雪辱したい相手だ。この試合を占う意味も込めて、「Jリーグチップス」なる
物を一個だけ買い中身を取り出してみた・・・すると。出てきたカードはにっくき吉原宏太ではないか! まるで前期の様に吉原宏太にやられるという事なのだろうか。ビリビリに破いて捨ててしまおうかと考えたが、小心者まぐろんは破いたせいで災いが
降りかかるかもしれんとサッカーマガジンのヴェルディ欄で挟んで置いた。
東京スタジアム
| 東京ヴェルディ1969 |
VS | ガンバ大阪 |
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監督 | − | 小見幸隆 | | |
監督 | − | 竹本一彦 | | |
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GK | 1 | 菊地新吉 | | |
GK | 23 | 都築龍太 | | |
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DF | 3 | 西田吉洋 | | |
DF | 33 | 柳本啓成 | | |
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DF | 22 | 中澤佑二 | | |
DF | 35 | 宮本恒靖 | | |
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DF | 5 | 米山篤志 | | |
DF | 3 | 木場昌雄 | | |
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DF | 15 | 杉山弘一 | | |
MF | 5 | 山口 智 | | |
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MF | 7 | 小林慶行 | | |
MF | 19 | 遠藤保仁 | | |
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MF | 2 | 山田卓也 | | |
MF | 27 | 橋本英郎 | | |
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MF | 10 | 永井秀樹 | | |
MF | 17 | 新井場 徹 | | |
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MF | 19 | 小倉隆史 | | |
MF | 16 | 二川孝広 | | |
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FW | 33 | マルキーニョス | | |
FW | 9 | ニーノブーレ | | |
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FW | 36 | エジムンド | | |
FW | 18 | 吉原宏太 | | |
・スタメンはここ何試合かずっと固定のまま。スタメンに桜井・三浦の方がいいのでは?という声もちらほらと聞こえてくるが、あえて下手にイジらずに固定したほうが良いとも思う。
ずっとこれで負け無しで来てるんだし。スピードドリブルだってあるし、ダイレクトパスだってあるし。タイプの違うMFだからこそ疲れてる後半に桜井やアツの個人技が活きてくるんだし。
エジ マル ↑↑ マル
↑↑
小倉 エジ 永井
小倉 永井 ↓↓
↓↓
攻 西田
慶行 山田 →撃→ 杉山 慶行 山田 ↑↑
時 ↑↑ ↑↑
杉山 西田 杉山 西田
米山 中澤 米山 中澤
新吉 新吉
・相変わらずエジムンドは縦横無尽に走り回り、攻撃の起点となっておりましたがサイドヘの意識はやはり薄い。自然と永井も小倉も中央よりになってしまう感は変わらず。
それよりサイドにスペースがあるのでサイドバックの積極的なオーバーラップも見たい。1試合で数える程度しかしないからね。
・開始2分、セットプレイの流れから左サイドを橋本がカバーしてすぐにセンタリング。中央で山口のヘディングシュートはなんとクロスバーに当たり跳ね返る。米山がマークに付いていたのだが、その空中戦での競り合いに勝ってヘディング。
米山のマークをものともしないとはやるな・・・。CKからだったので長身CBなどは全員残っていたので、少々やりづらい所はあったのかも。なんにしても危ない決定的なピンチだった。
・ヴェルディが最も多くやりたいであろう攻めのカタチ。右サイド西田が大きくサイドチェンジしてフリーの杉山へ。杉山が山田へ預けてそのまま杉山が左サイドのスペースへ走る。そして、山田がしばらくためてから杉山へスルーパス。そして、杉山がダイレクトでセンタリングもゴールラインを割っていてダメ。惜しくも繋がらなかったが、ヴェルディ本来のやりたい攻めではないだろうか。
こういう攻撃参加になると山田もらしいプレーを見せてくれる。得意のミドルだって打てちゃうしね。やっぱ、山田は攻撃参加してる姿が一番似合ってるのだ。
・ここでちょっと余談・・・。なんかグラウンドがいつもと違う様な気がするんだよなー。何が変なのかなーとずっと気になっていた。妙にグラウンドにこう空いてる空間があって変な気がするんだよな・・・ってよーく考えたら報道陣がこっち側に1人もいない!!
全部、ヴェルディが攻める方にしか居ないのだ。すると後半は全員こっち側に来るのか・・・エジムンド目当てなのはいいけどさ、1人ぐらいこっちに来ないの?
・ガンバの攻めが意外に手強い。無理に攻めては来ないでサイドへしっかりと繋ぐ。しかも、ダイレクトでのパス回しが多いので非常に無駄な体力を消耗させられる。そして、それを追うのは山田・慶行・・・・ほんと、お疲れさまです。永井も目の前に来た選手ぐらい追ってくれよ。そして、空中戦を競ってくれよ。
全部、山田にやらせる気か!
・エジムンドもだいぶ日本に慣れてきたのかな? 必殺技のオンパレード。まず、仲間が普通に預けただけのパス。これを必殺無理矢理ドリブルで奪いに来た遠藤を巧みにかわすと、左手一本でもう1人のDFをしっかりと抑える。そして、体重をそのDFに一瞬かけて動きを止めてから、無理矢理シュート!!
ん? なんか去年あたりユースにもこんなFWがいたような・・・。今はCBやってたよね。
・慶行のパスミス・・・これに吉原宏太が奪いに行く。米山がヴェルディ名物特攻スライディング部隊ばりのスライディングを見せるが、こんなリスキーな部隊やってらんねぇよ!と今までやらなかったツケがまわってきた。米山のスライディングは見事に芝生をめくってしまったのだ。そのまま、逃げる吉原宏太に本職が横からやってきた。
「ヨネもよく見とけ!これが本物のスライディングだ〜!!」・・・・ってあれ? 中澤がスライディングしない。吉原の縦を切る動きだけをしてボールを取りに行こうとしなかったのだ。そして、吉原が抜こうと勝負したが中澤の足にひっかかり慶行がクリア。ヨネにはこんな危ないギャンブルの様な守備は似合わない、そう中澤が示してくれたのかもしれない。
エメなら考えるより身体が先に動いてるだろうな。
・うーん、前半開始15分と残り5分がヴェルディの弱点。今回も開始15分はかなり押し込まれてる。ガンバの誰かがループシュート、なんとか新吉が触るもボールは何故か敵の橋本の前へこぼれる。そのまま、ダイレクトで橋本が狙うも外へ。どうも、新吉には神通力が働いていて敵の前にこぼすというのは必殺技かもしれんぞ。
セットプレイもキャッチしないし・・・そうだ、そうに違いない。
・「そうか、佑二ありがとよ。おかげで目が冷めたよ。」と言ったかどうかは知らないが米山が本来の持ち味を発揮。右サイドで吉原がワンツーで裏へ抜け出すも、米山が柔らかいタッチで吉原のボールだけを奪う高い技術を見せた。どうだ、見たか去年は無警告だったんだぞ!
守備ってもんは反則しなくたって出来るんだ!これこそが守備ってもんだ!分かったか○払!!
・とかく評価の低い小倉。しかし、彼の真骨頂はこれだ。先ほど奪った米山が小倉へパス。これを小倉が前を見てエジムンドへビタっと合わせるロングフィード。このロングフィードの精度に関してはヴェルディでもトップクラスだ。他に敵う相手と言えば、やしけんか瀬沼ぐらいだぞ。このボールをエジムンドが右に開いていたマルキーニョスへパス。マルキーニョスが
勝負するもセンタリングが外へ。
・コーナーキック。蹴るのは小倉。ファーサイドへ蹴ったボールは空中戦では負け無しの中澤のもとへ。中澤が高い打点でヘッド。中へ折り返してエジムンドがオーバーヘッドキック!!・・・しかし、当たり損ねてしまい枠の外へ。ここまでヴェルディのシュートは全部エジムンドがやってたりする。面倒だから全部決めちゃってくれよ。
・サイドから攻められた場合はまず縦を切るのが常識。二川に対して西田が縦を切って、慶行が横から当たる。これで万事解決、ご苦労さんと・・・あれ?西田が股抜きされた。まぁいい。このために、CBの中澤がカバーリングについてるんだから・・・あ、抜かれた。シュートコースが空いてしまいピンチになるも最後は米山が横から静かに
かっさらって終了。それにしても3人も抜かれるなよ。対してすごいドリブルでも無いのに。
・相手にならねぇ! ボールをもったエジムンドに強烈なタックルやスライディングをお見舞いする宮本。あっさりとスライディングをかわされ、そのままドリブルしてセンタリング。しかし、このセンタリングはDFに当たってしまう。ボールの処理に手間取ってる間に後ろからエジムンドが奪い返す。後ろから何度も削る柳本。それでも、一向に効かないエジムンド。
後ろに下がるエジムンド。まるでレベル1の勇者がそのまんま魔王と戦ってしまったかのような決定的な差。たとえ、3人で囲んでもレベル1が3人で来ただけ。何の問題も無くゲームを続けるエジムンド。この時点で勝負付けは済んでいたのかもな。
・千両役者・・・戻りオフサイドに腹を立てたのかシュートを狙っちゃう。しかし、ここで審判が詰め寄る。すると、エジムンドが頭を下げたではないか。そう、もうイエローカードをもらってしまうと次節出場停止になってしまうからだ。やっぱ、エジムンドいないとこんだけ猛攻を見せるなんて無いしね。相手のパスミスをもらったエジムンドがそのまま
キープしてちょこっとドリブルしてすぐにシュートもぎりぎり枠の外へ。これで前半終了。ま、0−0ならいいか。
−後半−
・選手交代は無し。ヴェルディは後半になると強くなる。選手交代の妙で桜井が爆発するかも。
・なんだか前節の神戸と全く同じだな。サイドヘ預けてすぐに前線へ放り込むという単純なサッカー。これに吉原が抜け出して中澤と競る。スピードタイプのFWには中澤も米山も弱い。そのまま、かわされてしまいGK新吉と一対一に。
目の前でニーノブーレへパスしてニーノブーレシュートも杉山がコースをスライディングで防いでクリア。これぞ、特攻ヴェルディスライディング部隊の正式な使用方法なのだよ(爆)・・・[*えぇ〜、「かっこ爆」って何っすか〜、吹っ飛んじゃうんすかぁ〜。:桜井様談]
・杉山からのスルーパスを受けたマルキーニョスが左サイドへ開く。エジムンドが空けてるスペースからほとんど1トップ状態なので動き放題のマルキーニョス。そのまま、中央へドリブルで切り込んでシュート!
正直、適当に蹴ったかなと思ったが見事に弧を描いて右上隅クロスバーに当たってゴール!!ヴェルディが1−0とリードした。それにしても、またマルキーニョスのくるくる見逃した。
・宮本がエジムンドへパス。これを奪ったエジムンドがそのまま毒草・・・う、変換ミスでウケを取ろうとしてしまった。独走。宮本、木場、柳本に囲まれながらも、全員引き連れたままミドルシュート!。
完全に入ったと思ったシュートも枠内へ飛んだのだが、直前でぐぐっと逆回転がかかり外へ出てしまった。マルキーニョスもエジムンドも曲がるシュートを打つから厄介だね。
・左サイドを破られるもなんとか守備が間に合う。しかし、戻りながらのクロスが見事にニーノブーレの頭にぴたり。米山と中澤の間に見事に出したクロス。コースを変えるだけの見事なヘディングで同点ゴール。
これはクロスをあげた奴を誉めるしかないか。小倉に代えて桜井。
エジ マル 桜井 ↑↑ マル
↑↑ ↑↑
桜井 エジ 永井
桜井 永井 ↓↓
↓↓
攻 西田
慶行 山田 →撃→ 杉山 慶行 山田 ↑↑
時 ↑↑ ↑↑
杉山 西田 杉山 西田
米山 中澤 米山 中澤
新吉 新吉
・やはりエジムンドの効果はキープだろう。誰よりもキープ力はすごい。前線へのロビングにエジムンドがキープして西田がミドル。こういうカタチだって簡単に作れてしまう。やはり、強力なキープだけでも
力になるな。今度は立て続けに永井に代えて三浦。
エジ マル 桜井 ↑↑ マル
↑↑ ↑↑
桜井 エジ 三浦
桜井 三浦 ↓↓
↓↓
攻 西田
慶行 山田 →撃→ 杉山 慶行 山田 ↑↑
時 ↑↑ ↑↑
杉山 西田 杉山 西田
米山 中澤 米山 中澤
新吉 新吉
・後半26分、エジムンドがPA内でキープ。しかし、後ろへ下げたボールにはアツが待っていた。行くよ!龍太くん!食らえ〜必殺「ブレ球ドライヴシュート!!」ってボールは意外にもグラウンダーだったりするのでブレもせず落ちもせず普通のシュートだった。
しかし、これが宮本の足に当たりコースがかわって都築の逆へ。これが決まって2−1と逆転!!
・後半33分、左サイドに開いていた慶行とのワンツーで裏へ抜け出す桜井。GKと一対一になるも直前でパス。桜井はそのまま倒されてしまうが、フリーでもらったマルキーニョスがダイレクトでシュート。これが決まって3−1と二点差を付けたぞ!!
今度は勝てる!残り5分で二点差付ければなんとかなるはずだ。それにしても今度はやっとマルキーニョスのくるくるを生で見たぞ。いつもより多めに回っておりま〜す!! これでマルキーニョスが交代。
一樹 エジ 桜井 エジ
↑↑
桜井 一樹 三浦
桜井 三浦
攻 西田
慶行 山田 →撃→ 杉山 慶行 山田 ↑↑
時 ↑↑ ↑↑
杉山 西田 杉山 西田
米山 中澤 米山 中澤
新吉 新吉
・ここでマルキーニョスを交代したのはイエローカードが危険だからだろう。エジムンドだって危険ではある。しかし、マルキーニョスはちょっと特別で通算5枚のイエローカードをもらっている。すると、もしこの試合でイエローカードをもらってしまうと
次節の鹿島のみならず、最終節のFC東京戦も危ないのである。よって、マルキーニョスを代えたのは得策だと思う。
・残り5分・・・・これがヴェルディの最大の課題である。今日も神戸戦となんら変わらない展開。相手に常にボールをもたれ波状攻撃の連続だけでなく、セカンドボールの処理ももたつき繋いで欲しいのに安易に前へと放り込んでしまう悪癖。これが原因で神戸の悪夢を繰り返してしまう・・・
左サイドからのセンタリングに何故かどフリーな吉原宏太。しっかりとトラップして落ち着いて流し込んで3−2と一点を取られてしまう。最後は杉山がなんとか反応したが、ボールウォッチャーになってしまうのは変わらず。
・最後の最後まで胃の痛い試合ではあったが、なんとか90分勝利をものにし3−2でヴェルディが勝利した。最後の守りは一体いつになったら安定してくれるんでしょうか・・・。
11/11 第13節東京スタジアム |
東京ヴェルディ1969 | VS | ガンバ大阪 |
0 | − | 0 |
3 | − | 2 |
3 | 合−計 | 2 |
マルキーニョス | | ニーノブーレ |
三浦淳宏(エジ) | | 吉原宏太 |
マルキーニョス(桜井) | | |
おまけ
・相変わらず試合終了間際の5分間は下手だわな。なぜ、しっかりと守れないんでしょうかね。この調子だと残り5分で3点差が必要になっちゃうぞ。
−今節の受賞者−
MOM : FWマルキーニョス 初
MOM : DF米山篤志 三度目
MVP : MF桜井直人 五度目
MVP : MF三浦淳宏 四度目
MVP : FWエジムンド 二度目
・今までと同様、MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)は勝利に貢献した選手に与えるもの、MVP(まぐろん・ばりゅあぶる・ぷれいやー)はまぐが個人的に面白かったり活躍したりした選手に与えるもの。
もう、今節は無礼講だー!!5人だぞ。マルキーニョスは言うに及ばず。米山は中澤に諭されてからの守備は圧巻だった。他にMVPとしてPKもらったんだけどマルキーニョスが決めちゃった桜井。
逆転ゴールの三浦。最近やたらとエジムンドが無理矢理シュートや無理矢理ドリブルを連発してくれる。まぐはこれを求めていたから嬉しいぞ。これからも頼む。他には候補として山卓・慶行にもあげたい。
あとは残り5分にその2人の位置でしっかりと落ち着ける様になったらかな。単純なクリアしていい場所じゃないし、しっかりと繋いで欲しい。しかも、結構フリーなのに。
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