南米選手権−コパ・アメリカ−

南米選手権とは世界最古の大会といわれ南米の各地で開かれる。毎年参加国を募って、 繰り広げられる大会である。周知の通り、南米はW杯には出られないけど 実は強い国がたくさんひしめいているのだ。ブラジルやアルゼンチン が強すぎるのもあるけど・・・。そのために、この南米大会では 大番狂わせはけっこうある。ブラジルやアルゼンチン代表は欧州に移籍 している選手が全員出るとは限らないからだ。それに今大会はアメリカ代表の 辞退に代わり、アメリカ大陸以外の国を推薦して日本代表が選ばれたのだ。 TV観戦させてほしいが、どこかで放送していないのだろうか? 今大会はNHK−BSさんありがとう。

南米選手権一次予選A組第1節

デフェンソーレス・デル・チェコスタジアム
ペルーのメンバー
監督 オブリタス
GK1イバニエス
DF2レポシオ
DF3レイノソ
DF6ホセ・ソト
DF14ホルヘ・ソト
MF5ペレーダ
MF7ソラーノ
MF8ハヨ
MF10パラシオス
FW9マエストリ
FW11ピサロ

IN MF17ホルセン ← OUTパラシオス
IN FW19シュール・リサ ← OUTペレーダ
IN FW13ベラスケス ← OUTマエストリ

日本代表のメンバー
監督 Fトルシエ
GK20楢崎正剛
DF5秋田 豊
DF4井原正巳
DF17森岡隆三
MF15田坂和昭
MF7伊東輝悦
MF6服部年宏
MF8望月重良
MF10名波 浩
FW12城 彰二
FW11呂比須ワグナー

IN MF22福西崇史 ← OUT田坂和昭
IN MF19三浦淳宏 ← OUT望月重良
IN MF16奥 大介 ← OUT呂比須ワグナー


デフェンソーレス・デル・チェコスタジアム
ペルー代表 VS 日本代表
           0 − 
           3 − 
           3 − 
ホルヘ・ソト 呂比須ワグナー
ホルセン 三浦淳宏
ホルセン  

・試合内容
前半早々右サイドでのFKを名波があげて、ニアサイドにいた呂比須ワグナーが アウトサイドにループ気味に決めて先制。その後何度も攻められながらも楢崎の 堅守で助けられた。後半に入っても同じことの繰り返したっだ。支配率は8:2ぐらい でペルー。そして30分ぐらいにペルーの左サイドからのクロスが右サイドのDFまで 渡り、角度のないギリギリの所から決められ同点。その直後、ペルーの選手が放った ミドルシュートが相手の選手に当たり、運悪く絶好のトラップとなり1対1でシュート を決められ逆転。しかし日本もその直後、やや左よりのFKを名波が蹴るかと思わせて 三浦のシュート。壁にあたりコースが変わって同点ゴール。このまま日本ペースになったが あっさりとペルーの右サイドからのクロスを長身のFWが中に折り返し、まったくフリーで ヘッドを決められ逆転。結果2−3でペルーが勝利を収めた。

・この試合をみて、私の感想を言ってみる。
まずGKの楢崎はこの試合前半は攻められながらもよく守った。 しかし後半は3失点。でもGKとしてはどうしようもない得点があるのでしょうがない。 DF陣は後半終了間際に負けてるにも関わらず、どうしてパワープレイに行かなかったのか? 背が低いからしなかったと言っても福西、秋田を上げれば対等に渡り合えるはず。 井原に至っては後半オフサイドトラップを上げるための動きがなくなっていた。 森岡はドリブルでしょっちゅう抜かれるのは困った。トルシエの考えを理解してるが球際は 弱いようだ。中盤では望月と伊東の動きがよかった。でもカウンター時の戻りがちょっと 伊東の遅さが目立つ。望月がキープしてるときに、誰も助けて上げないのは可哀想だったけど。 名波はいつもボランチなのでちょっと下がりすぎてたかな。それとも3ボランチ? 攻撃陣は城にもっとサイドまで動いてほしかった。呂比須はもっとキープを。

デフェンソーレス・デル・チェコスタジアム
パラグアイのメンバー
監督 アルメイダ
GK1タバレッリ
DF2アルセ
DF3アジャラ
DF4ガマーラ
DF5トルド
MF6エンシーソ
MF7ガビラン
MF8アクーニャ
MF14ケヴァス
FW11サンタクルス
FW18オヴェラール

IN FW15カバレロ ← OUTオヴェラール
IN MF9ベニテス ← OUT?
IN FW10アルバレンガ ← OUTサンタクルス

ボリビアのメンバー
監督 ヴェイラ
GK1ゴンザレス
DF2ペーニャ
DF3サンディ
DF20リヴェラ
MF16ブラジミール・ソラ
MF19コスタリージョ
MF8トゥフィーノ
MF21サンチェス
MF15グリスタルド
FW7グティエレス
FW22バルバ

IN FW10エチェベリ ← OUTバルバ
IN  11      ← OUTサンチェス


デフェンソーレス・デル・チェコスタジアム
パラグアイ代表 VS ボリビア代表
           0 − 
           0 − 
           0 − 
   



南米選手権一次予選A組第2節

デフェンソーレス・デル・チェコスタジアム
ペルーのメンバー
監督 オブリタス
GK1イバニエス
DF2レポシオ
DF3レイノソ
DF6ホセ・ソト
DF14ホルヘ・ソト
MF5ペレーダ
MF7ソラーノ
MF8ハヨ
MF10パラシオス
FW9マエストリ
FW11ピサロ

IN MF19シューリ・リタ ← OUTペレーダ
IN FW17ホルセン ← OUTピサロ
IN MF22スニガ ← OUTマエストリ

ボリビアのメンバー
監督 ヴェイラ
GK1ゴンザレス
DF2ペーニャ
DF3サンディ
DF20リヴェラ
MF16ブラジミール・ソラ
MF19コスタリージョ
MF8トゥフィーノ
MF21サンチェス
MF15グリスタルド
FW7グティエレス
FW9モレーノ

IN FW10エチェベリ ← OUTグティエレス
IN DF6オチョアイスプル ← OUTソラ
IN MF13リエンド ← OUTサンチェス

デフェンソーレス・デル・チェコスタジアム
ペルー代表 VS ボリビア代表
           0 − 
           1 − 
           1 − 
スニガ  

・試合内容
この試合はお互い勝ち点3をねらっている試合だというのが見えた。片方が攻めているときは しっかりと守る。緩急をつけたサッカーとなっている。前半はボリビアが決定的なチャンスを GKに防がれている。後半に入りペルーの攻めが前の日本代表戦の時と同じように波状攻撃を 展開してくる。ポストに助けられたりもした。そして後半終了間際、途中交代のスニガが スルーパスをうけて、DFにマークされながらもシュート。GKが手に当てたがネットを揺らした。 その後、得点をとったペルーのスニガが退場してしまうが1−0でペルーが予選突破一番乗りを決めた。

・この試合をみて、私の感想を言ってみる。
この試合は意外にもボリビアの中盤でのパス回しが綺麗だった。そして後半に入ってからは ペルーの波状攻撃に注目した。時にはアーリークロスもまじえながらの展開で日本もやられたのだ。 それにしてもペルーはけっこうきつそうだった。ボリビアの硬い守り、これに苦しんでいた。 しかし、日本戦ではボリビアも守ってくることはないと思うので、この堅守は日本戦では 見られないだろう。それに攻めてくれればこっちもやりやすいしね。

デフェンソーレス・デル・チェコスタジアム
パラグアイのメンバー
監督 アルメイダ
GK1タバレッリ
DF2アルセ
DF3アジャラ
DF4ガマーラ
DF5トルド
MF6エンシーソ
MF7ガビラン
MF8アクーニャ
MF9ベニテス
FW11サンタクルス
FW18オヴェラール

IN DF21カニサ ← OUTアジャラ
IN MF17パレデス ← OUTガビラン
IN DF14ケヴァス ← OUTオヴェラール


日本代表のメンバー
監督 Fトルシエ
GK1川口能活
DF5秋田 豊
DF17森岡隆三
DF2斉藤俊秀
MF22福西崇史
MF7伊東輝悦
MF3相馬直樹
MF18安藤正裕
MF10名波 浩
FW12城 彰二
FW11呂比須ワグナー

IN MF19三浦淳宏 ← OUT福西崇史
IN MF13藤田俊也 ← OUT名波 浩
IN FW12吉原宏太 ← OUT城 彰二


デフェンソーレス・デル・チェコスタジアム
パラグアイ代表 VS 日本代表
           2 − 
           2 − 
           4 − 
ベニテス  
サンタクルス  
ベニテス  
サンタクルス  

・試合内容
前半分、ベニテスが流れを変えるために打ったシュートが素晴らしいコース、速さで 川口の手の上を越えてゴール。不運な得点をされてしまった。その後も呂比須ワグナー がキープのうまさを見せてくれるがフォローがない。前半40分に左サイドからの絶妙なクロスを サンタクルスが距離ある位置からヘッドで浮かせたボールを川口が上がりすぎててそのまま ネットを揺すった。この後、名波から呂比須ワグナーのFKからのチャンスがあったが 惜しくも得点ならず。そして後半へ。後半に入ってパラグアイは前半飛ばしすぎて、 後半はそんなに攻めてこない。日本は結構攻めまくっていたが、後半18分、中央に出した ロビングをパラグアイのサンタクルスが突っ込むが森岡に防がれる。しかしその森岡の真後ろに ベニテスが走り込んでいて、そのままシュートを打たれ3−0。右サイドからのクロスを中央に いたサンタクルスがヘッドでファーサイドにたたきつけて4−0。この得点は右サイド を崩されて、中央のサンタクルスには二人もついているのに失点した。この失点だけはすべてを 崩された形となった。

・この試合をみて、私の感想を言ってみる。
あまり選手のミスを書きたくないが、川口が悪すぎた。最初クロスに川口が突っ込むシーンが あったが、その二度のシーンで川口は手に当てることもできずに決定的なミスをおかした。 この二度のミスが川口の自信を無くさせたような気がする。そしてその証拠に3点目に川口は 行こうか迷っている。そして行かずに失点した。でもミドルシュートの先制点は止めようがない 。ミドルを打たれる前につかなければ他に手はない。後半に宮沢ミッシェルさんが名波に変えて 藤田を投入したときに、「名波と藤田を両方使わないとねぇ。(監督も)本当に分かってるんですかねぇ。」 と言ってた。この後、日本はボリビア戦も残っているが、トルシエ監督はどうしたいのかが 分からなくなってきた。サイドを崩す戦術ではなかったのかな?

南米選手権一次予選A組第3節

リオ・パラピティスタジアム
ボリビアのメンバー
監督 ヴェイラ
GK1ゴンザレス
DF2ペーニャ
DF5オスカル・サンチェス
DF20リヴェラ
MF22アンテロ
MF19コスタリージョ
MF8トゥフィーノ
MF21サンチェス
MF15グリスタルド
FW7グティエレス
FW9モレーノ

IN DF18 ← OUTモレーノ
IN FW10エチェベリ ← OUTグティエレス
IN DF6オチョアイスプル ← OUTリヴェラ

日本代表のメンバー
監督 Fトルシエ
GK20楢崎正剛
DF5秋田 豊
DF4井原正巳
DF17森岡隆三
MF6服部年宏
MF7伊東輝悦
MF13藤田俊也
MF8望月重良
MF10名波 浩
FW21岡野雅行
FW11呂比須ワグナー

IN FW12城 彰二← OUT岡野雅行
IN MF16奥 大介 ← OUT藤田俊也
IN MF19三浦淳宏 ← OUT名波 浩


リオ・パラピティスタジアム
ペルー代表 VS 日本代表
           0 − 
           1 − 
           1 − 
サンチェス 呂比須ワグナー

・試合内容
前半から日本がプレスをかける。前の試合で少し落ち着く時間があれば、90分間機能するんだ。 と井原が語っていたが、今日は最初から行くつもりのようだ。途中藤田に対する後ろからのスライディング と脚を高く上げたということで、一発退場。後半に入り、日本は得点のでるチャンスもあったが DF陣がペナルティエリア付近でファール。サンチェスがFKを直接GKのいるコースへ蹴ってきて 楢崎のセーブもあったが、手をかすめてボリビア先制。その後沈滞ムードだったが、日本は一気に城と奥、 そして少しずらして三浦を投入し、ムードを越えようと試みる。それはすぐに効果をもたらした。 奥がペナルティエリアで切り返した所を払われてPK。それを呂比須ワグナーが決めて同点。 この後、日本は二度にわたる決定的チャンスを外してしまい試合終了。1−1で日本とボリビアの決勝 トーナメント出場は消えてしまった。

・この試合をみて、私の感想を言ってみる。
ほとんど可能性としては日本の突破は難しい状態でもサポーターとしてはその試合で勝って 欲しい物だ。今回は今までと違い、最初からプレスをかけているので少しの光明はありそうだ。 前半20分までは攻撃面でも多彩なパス回しでキープし、相手のDFラインをどんどん押し上げさせる。 そして、名波、藤田あたりのスルーパスをサイドに出してダイレクトで中へ放りこむというのが 何回か見えた。この試合はサッカーをやる状態ではない。多分4〜5m先が見えないぐらいの霧の中では 思うようにスルーパスを出しても味方なのか相手なのかも分かった物じゃない。それにしても この試合では伊東がよかった。最後のドリブルDF4人抜きシュートもカッコよかったけど、 あれが入って勝ったら、スポーツ紙の一面になっただろうに・・・・。 でも五輪から特別に呼んだ吉原は結局一回しか使わなかったね。

リオ・パラピティスタジアム
パラグアイのメンバー
監督 アルメイダ
GK1タバレッリ
DF2アルセ
DF21カニサ
DF4ガマーラ
DF5トルド
MF6エンシーソ
MF7ガビラン
MF8アクーニャ
MF18オヴェラール
FW11サンタクルス
FW9ベニテス

IN MF17パレデス ← OUTオヴェラール
IN FW15カバレロ ← OUTベニテス
IN FW16ゴンサレス ← OUTカバレロ

ペルーのメンバー
監督 オブリタス
GK1イバニエス
DF2レポシオ
DF4オリバレス
DF6ホセ・ソト
DF14ホルヘ・ソト
MF13バレスケス
MF7ソラーノ
MF19シューリ・リタ
MF10パラシオス
FW18メンドーサ
FW11ピサロ

IN MF17ホルセン ← OUTパラシオス
IN MF5ペレーダ ← OUTホルヘ・ソト
IN DF16グアダルーペ ← OUT 


リオ・パラピティスタジアム
パラグアイ代表 VS ペルー代表
           0 − 
           1 − 
           1 − 
サンタクルス  

・試合内容
お互い首位になって、ブラジルと反対のトーナメントへ行きたいために、両チーム 攻めになっているこの試合。ホームということでパラグアイがやや優勢か。 序盤戦は得点のチャンスはパラグアイに何度もあった。だがフィニッシュの正確さに 欠けているパラグアイは枠を外すというのでせっかくのチャンスを逃している。 後半に入ってパラグアイの攻撃だけしか見えない状態となる。カウンターで時折 ペルーがドリブルだけで上がってくる状態となっている。その後、ペナルティエリアの中で まるでピンボールのような状態になっても決めることができないパラグアイ。こんなにも 決定力のないチームだとは思わなかった。もうこのままなぁなぁで引き分けとなりそうな展開 だったが、後半45分にアクーニャの中央へのスルーパスに走り込んできたサンタクルス が今までの外してきたチームの流れを考えてか、GKをかわして無人のゴールへ流し込んだ。 やっと先制点となった。これで試合終了となり、首位は地元パラグアイとなった。

・この試合をみて、私の感想を言ってみる。
やはり強敵通しのこの試合は前半から得点につながりそうな形があった。やはり南米の 戦いとしてまずドリブルで崩すというのが前提にあるようだ。この試合は意外にも ペルーも序盤攻めてきた。引き分けでも十分なペルーもやってくれるなと思った。 しかし後半ではやはりチーム力の差か、全くペルーは攻めれなくなっていた。パラグアイが いつ得点してもおかしくはない試合だった。それにしてもちょっと外しすぎかな。 日本戦で決定力を使い切ったのかな?

A組
順位チーム名勝点 得点数失点数得失点差
パラグアイ
ペルー
ボリビア -1
日本代表 -5



得点ランキング
順位選手名 チーム名得点数
サンタクルス パラグアイ
ホルセン ペルー
ベニテス パラグアイ
呂比須ワグナー 日本代表
ホルヘ・ソト ペルー
スニガ ペルー
三浦淳宏 日本代表
サンチェス ボリビア

・最初の二戦での敗戦を活かした三戦目だったと思う。1タッチパスもあったし、大きな サイドチェンジも試みていた(これはもっとやって欲しい。)。なんとなく見えてきた トルシエの戦い方だが、やはり90分間動き回るのはやはりきついだろう。すこし、 落ち着く時間、緩急のつけたサッカーをやるのと、打つべき時以外でもねらってみる ミドルシュート、または相手が少しでも反則をしてきたらわざと倒れてセットプレイを ねらう。崩した得点を取れるのならばそれでもいいが、セットプレイを何度もねらうというのは 相手もうかつにプレスがかけられなくなるので、崩しやすくもなるということも考えて欲しい。 他にボールを持っている選手に対して、回りで(近い選手)フォローして上げる動きもしてあげること が日本のこれからの課題と言えるだろう。



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