高校体育連盟交流戦 第2節


・2試合連続で雪の予報での試合となった。それより試合時間が17時とはどういうことだ。暗いからデジカメで写真を撮る事も出来ないではないか。・・・などと愚痴りながらのユース観戦となりました。 今日は珍しく人工芝グラウンドでの試合でした。

・そう、この試合から監督が都並敏史である。スペクタクルな試合展開、そして勝つ事の大切さ、勝利するための気迫、チーム全体での勝利への追求には惜しみない監督である。時には2バックにしてでも 勝つんだという姿勢は素晴らしいと思う。「たった2時間でユースっ子を獅子に変える。勝利とはそういうものだ。」そこまでして負けたのなら見ているこっちも満足がいく。これからも頼むぜ都並さん。それと午前中にはあの名GKである「菊池新吉」がグラウンドにいたらしいぞ。

ヴェルディ人工芝グラウンド
 
   東京ヴェルディユース
VS
   國學院久我山高校
  監督都並敏史  
  GK菅野孝憲  
  DF谷内悠真  
  DF保谷吉昭  
  DF15一柳夢吾  
  DF19大場庸平  
  MF小野雄平  
  MF20野中伸基  
  MF10白山貴俊  
  MF16中野裕也  
  FW10田村直也  
  MF24中島ファラン一生  


・こんなに冷える中でのサッカーって見てるこっちが寒いっすね。ユースっ子は動いてるからマシなのかな? でも、ボールが太股とかに当たってるのを見ると痛そうでたまらん。 下が布陣ですが、さすがに都並さん、ちと違うね。まぐが見るとこんな風に見えました。違ったらすまん。

                              ファラン   田村       
    ファラン                                  
           田村               ゆーや         白山   
                                 小野野中           
                          大場     ↑  ↑     ゆーま
ゆーや  小野    野中   白山   攻    ↑↑     ↑  ↑     ↑↑↑
                    →撃→   ↑↑   小野→  ←野中   ↑↑↑
                     時    ↑↑              ↑↑↑
                          大場              ゆーま
大場   一柳    保谷   ゆーま            一柳    保谷


        菅野                        菅野
・実際は両ボランチともに攻撃参加は少なめ。野中くんの位置取りがやや悪く、小野くんとの連携面で交互に上がるシーンが無かった。そのためか白山が中央に入ってしまい両サイドも活きなかった。そうなると中盤の頃の自分が目覚めるのか 田村が下がってくる。そして、1トップでファランが孤立するというケースが目立った。

・こんな雨の中でも声が響く響く。今日も元気に菅野が指示。普通のGKならDFラインの統率で手一杯。ところがこの菅野はどーいう訳か前線の動きにさえ指示が飛ぶ。相手GKがバックパスを足でキープする。これを田村が歩いていたので菅野のゲキが飛ぶ。 「タムーー!!(田村)もっと、詰めろーーッッッッ!!」グラウンド全体をカバー出来るこのコーチング能力。時々、そこまで言わなくても・・・という指示もする。これが彼の魅力だ。でも、ちゃんとやったら誉めるトコがよろしい。

・うーん、いかんせん動きが悪い選手が約2名。ボランチの野中くん。まぐのお気に入りの1人。タイプ的には宏光系のファンタジスタ。おそらく守備をしないからボランチをやらせて覚えさせようという都並さんの魂胆だろう。ところが寄せが甘い。寄せては返す波の音・・・いや、気にしなくていい。 そんな感じに寄せても守備になってないケースが多かった。他には中盤の中野くん。野中くんと混同しちゃうから「ゆーや」君でいこう。今度は「ゆーま」とかぶるけど。このゆーやくんも位置取りが悪い。サイドヘ開きっぱなしなのだ。菅野に注意される前に動こう。

・対して今日の動きが一番良かったのは左サイド「大場」くん。逆サイドでまわったボールがバックラインの保谷へ戻った。それよりも先に左サイドをオーバーラップし始めて「保谷くーーんっ、保谷くーーんっ!!」って必死に呼び込む。あー、なんか可愛いねー。フリーで走り込んでるので保谷もラクラクとサイドチェンジを送る。 せっかくのフリーなのに呼び込まない選手が多いけど、この大場くんの様に呼べば必ずボールは巡ってくる。もっと、呼び込もうよ、ゆーや君も。

・ところがヴェルディユースの弱点ともいえる速攻。中央突破でダイレクトにパスを繋ぐ。その際、保谷がマークしていた選手がダイレクトではたいて保谷の裏を狙った。完全に保谷が前へせりだされてしまい、ぽっかり空いた裏のスペースへ10番が走り込む。あわてて走る保谷君も及ばず、10番が左45度の角度から対角線グラウンダーシュートという基本ゴールを決めて 0−1と國學院久我山が先制。最終ラインとボランチの間に空いた広大なスペースを利用した久我山の見事な攻めだった。

・今日はやっぱ、大場くんが絶好調!!左サイドは別にスペースが有る訳でもない。ただ、左へパスが出そうだから先に動いておく。これ基本だね。案の定、ゆーや君にパスがまわってキープ。ゆーや君の裏をまわった大場くんが「裏っ!」と呼び込みながらスルーパスをもらう。こう呼べばお互いがどういうプレーを希望してるか分かるし最高だ。そのまま、大場君がフリーの状態へ。 そのまま、ちらっとだけ中を見てダイレクトでセンタリング。ニアへ飛び込んだ田村のヘッドも枠の外へ。攻撃のカタチが非常に綺麗だった。でも、「ダイレクトでくれっ!」っていう言葉を略して「ダイレ!!」と呼ぶんだね。知らなかったよ。

・またも左サイドから。今度はゆーや君がフリーでボールをもらう。またも、呼び込みながら大場くんが裏を走る。今度は抜かれまいと相手DFも後ろへ下がりながら大場もケアする。こういうカタチになるとボールを持っている「ゆーや」君自体にプレスがかからなくなる。大場くんをオトリに使ってのアーリークロス。これをファーサイドで待っていた田村くんが切り返してシュート。GKに 弾かれたのをファランがオーバーヘッド!!・・・も枠の外へ。決定機が増えてきたぞ。

・なかなか得点が入らない中で豪を煮やしたのはFWでも無く・・・GKだった。えぇ〜、まさか菅野が得点? いやいや、そんな事はなくSGGK(スーパーグレートゴールキーパー若林○三)に成るための第一歩。それは必殺技でもある「水平線キック」だ!!ゴールキーパーなのに何故か低くて速いゴールキックを蹴れるのだ。 別にセンタリングをあげる必要は無いのだが、これがえらく遠くまで飛ぶ。センターサークルを越えたボールは田村の頭にも触れずにどんどん前へ。すると最終ラインの裏まで飛んだではないか。これに裏へ走ったファランが追いつく。GKと一対一のチャンスを落ち着いて流し込み1−1の同点!!菅野にアシストが付いた。

・終了間際に田村がこぼれ球をシュート・・・って相手が田村の足を蹴ってクリア!!もんどりうって倒れる田村。ゴロゴロと痛がる姿はまさに今期絶望?とまで思わせる。ところがさすがはポスト山卓。あんなに強烈に蹴られたのに外にも出ずに回復。けろっとして試合に出続けた。 そう、つまりユースにもターミネーターがいるのだ。でも、エキゾチックでは無い・・・。これで前半終了。




   −ハーフタイム−
・なんと・・・後半にとある情報を手に入れたのだ。皆さんもご存じ、ヴェルディ黄金時代を支えたGK菊池新吉が全カテゴリGKコーチとなったのだ。全カテゴリとはユース以下の下部組織全てを指導するのだ。 みんな新吉の様に安定感あるGKになるんだ・・・まぁ、頑張ってくれ!!それともう1人、湘南ベルマーレで現役引退、そしてこの度、全カテゴリコーチとして指導する元ヴェルディMFブービーこと渡辺淳一が指導することになった。 みんなブービーの様にドリブラーになるんだ・・・まぁ、頑張ってくれ!!

・そっか、ブービーがコーチですかぁ。そう言えば、思い出すなぁ現役時代の頃・・・ヴェルディ川崎が生ダラでドリブラー対決とかしていた時に呼ばれてもいないのにTVに出ちゃって決勝戦まで勝ち残っちゃったんだよなぁ。 あの時の満面の笑みを忘れない・・・ってサッカー選手としての思い出は無いのか!!まったく。個人的に覚えてるのはナビスコカップで横浜Fマリノスとの試合、ワンツーパスで左サイドから抜け出して同点ゴールを決めたのしか覚えてないっす。すんません。 確かその試合が中村俊輔デビュー戦のうえにFWサリナスがJ初ゴールを決めた試合だったんだな。あぁ、マグロンが懐かしい。

・さぁ、思い出話は抜きにして後半参りましょうー!後半スタート!!




   −後 半−
・バックパスで菅野へ返す。この時に菅野が突っ込んできた相手FWに対してキックフェイントでひらりとかわすシーンがあった。あぁ〜、また昔の思い出がよみがえる・・・。JリーグチャンピオンシップでGK佐藤洋平が中山雅史にボールを奪われてゴールを決められたあの試合を。 頼むからすぐにクリアしてくれ・・・恐くて仕方無い。

・さきほどは恐いプレーを連発した菅野。ミスしたんだから怒らねば!と思うんだけど、ドリブル突破した相手選手の強烈なシュートを片手一本でスーパーセーブ。これじゃ、怒れないっすね。再三、スーパーセーブしちゃうんだもん。それにしても、前にも言ったが絶対菅野のキーパーグローブには磁石が入ってる。 (ボールは鉄なのかという質問は受けないっす。) 気付いたら選手交代されてました。一気にどぞ!

                              ファラン   田村       
    ファラン                                  
           田村               榛地          宇佐美  
                                 小野白山           
                          大場     ↑  ↑     ゆーま
榛地   小野    白山   宇佐美  攻    ↑↑     ↑  ↑     ↑↑↑
                    →撃→   ↑↑   小野→  ←白山   ↑↑↑
                     時    ↑↑              ↑↑↑
                          大場              ゆーま
大場   一柳    保谷   ゆーま            一柳    保谷


        菅野                        菅野
・誰がいなくて誰がいるんだと背番号を追っかけてたら入っちゃった。左サイド(誰かわからん)からのセンタリングをファーサイドでフリーになっていた田村がシュート。これで2−1とヴェルディユース逆転。この時にゴールを決めた田村のマーカーをかわす動きだしというのは素晴らしい。だが、それよりも 良かったのはMF小野。左サイドにボールが行った直後、猛然とニアサイドへダッシュ!!相手ディフェンスは全員小野につられてしまいファーサイドをフリーにしてしまう結果となった。小野くんにも感謝しましょう。ここまで絶好調だった大場くん交代で白井くん投入。

                              ファラン   田村       
    ファラン                                  
           田村               榛地          宇佐美  
                                 小野白山           
                          白井     ↑  ↑     ゆーま
榛地   小野    白山   宇佐美  攻    ↑↑     ↑  ↑     ↑↑↑
                    →撃→   ↑↑   小野→  ←白山   ↑↑↑
                     時    ↑↑              ↑↑↑
                          白井              ゆーま
白井   一柳    保谷   ゆーま            一柳    保谷


        菅野                        菅野
・裏へ放り込むパス。これをDF保谷とGK菅野が追う。保谷は後ろ歩きで戻る、保谷は一気に前へと突っ込む。両者激突。何事も無かったかのように振る舞う菅野に比べて、保谷はノックダウン。一発KOだった。菅野の石頭恐るべし。

・ボランチに白山が入ることによって前半よりも攻撃がスムーズになってきた。しかし、白山と宇佐美のパス交換がなかなか繋がらない。お互い、キープしてから見合うという繰り返しでワンタッチでパス、ダイレクトパスとかが見られない。 守備は良くなったが攻撃への加勢がいまひとつ。関節外れのレインボーフリーキックも見れなかったし・・・。

・田村がボールを奪って速攻。センターサークルから左サイドの小野へパス。ここで小野がキープ。そして裏へ走った白井に向かってスルーパス。大場くんといい白井くんといい左サイドのポジション争いは熾烈か? そのまま、白井がダイレクトでセンタリング。これを さきほどまでセンターサークルにいた田村がボレーであわせるも枠の外へ。田村の運動量はすごいな。ここでまたも選手交代。

                              ファラン   飯川       
    ファラン                                  
           飯川               榛地          宇佐美  
                                 小野白山           
                          白井     ↑  ↑     ゆーま
榛地   小野    白山   宇佐美  攻    ↑↑     ↑  ↑     ↑↑↑
                    →撃→   ↑↑   小野→  ←白山   ↑↑↑
                     時    ↑↑              ↑↑↑
                          白井              ゆーま
白井   一柳    たつや  ゆーま            一柳    たつや


        菅野                        菅野
・選手交代でかわった直後にタツヤの必殺「殺人スライディング」!!まったく、ユースっ子の中でも一番血の気の多い子だよ。よく、イエロー出ないもんだ。

・ロスタイム、俺はSGGK(スーパーグレート・・・以下略)になるんだー!! 菅野必殺のGK(グレートキック)で一気に前線へ。今度は中央で競り合ったボールが榛地の前へこぼれる。これを榛地が落ち着いて足先に乗せる柔らかいループパス。 裏へ走り込んだのは交代したばっかのFW飯川。GKと一対一、ちらっとゴールキーパーのポジションを見る、時間はもう無い、やっと試合に出れた、ここで結果を出すんだ、今までの思い出が走馬燈の様に・・・ん?最終回か?これ!なんか死んじゃうみたいだ。 まったく。不謹慎なのはおいといて。飯川にとってはこれがやっとスタートだ!蹴る瞬間に様々な想いが交錯し迷いを生んでしまう。左か右か股抜きかループか。しかし、迷いを打ち消す天の声が飯川の耳に届いた。

天の声:「飯川ーーーーッッッ!!決めろーーーーーーッッッ!!!!!!」

・迷いは晴れた。落ち着いて右45度の角度から対角線にグラウンダーで決める定石通りのシュートで3−1ヴェルディユースが勝利した。それにしても、天の声は荒い声だったな。全然、アドバイスにもなってないし。決めろだけかい。決まった後はめちゃくちゃ喜んでるし。 こんな天の声を発する監督さんだもん、みんな着いていこうという気持ちになるよね。まぐも着いてくぜ都並さん!!



2/3 東京都クラブユースU−17サッカー選手権大会
第2節
ヴェルディ人工芝グラウンド

東京ヴェルディユース
 VS 
國學院久我山高校

前−半

後−半

合−計

中島ファラン一生(菅野)

 10番?

田村直也

  

飯川友晴(榛地)

  


   −おまけ−
・ま、そんな訳で個人的に気になった事をいくつか。
前より違った点として最終ラインの高さが目立つ。都並さんの指示なのかラインの高さは素晴らしい。オフサイドも数回取れていたし、一柳と保谷のコンビは最高だった。これからもこの砦は崩せまい。 ボランチには根占がいなかったが野中くんを起用した。ちと、位置取りに難有りだしプレスも甘かった。タツヤ並にやれとは言わないけど。変わりに白山が入って落ち着く事は出来た。でも、白山の攻撃での武器が活かせなくなってしまうのはやはり勿体ない。 野中くんをしばらく起用して守備をマスターしよう。大場くんは最高でした。

・チームとしてはチーム全体の守備がまだまだ。全選手が先を読む守備をしていない。ボールを持った選手に白山が詰めた。その際、周りの選手である野中くん、ゆーまくんも相手が苦し紛れにパスを出すコースを切ってあげないと辛い。 おそらく次はここにパスを通されるだろうなという先を読むプレーが皆無だった。サイドチェンジもあるだろうから逆サイドの選手も頭の隅にボールが来るかもと入れておけばパスカットの時に動きやすいはず。 これはむしろ、相手の方が良く出来ていた。実は根占くんがこういうプレーは得意。拾うプレー(パスカット)などは上手いのだ。

   −今日の受賞者−
MOM : GK菅野孝憲    初選出/通算5度目
MVP : DF大場庸平    初選出
MVP : FW飯川友晴    初選出


・勝利に貢献した選手にはMOM、まぐが独断と偏見で選ぶのがMVP(まぐろん・バリュアブル・プレイヤー)だ。
菅野は失点もののシュートを防ぐプレーだけでなく実質2アシストを高く評価してのMOM。GKにアシストまでされたんじゃ手も足も出ない。 他にはがむしゃらに攻撃の起点となった大場くん。これからは左サイドの「大場のオーバーラップ」に期待。なんじゃ、そりゃ。飯川くんは投入時間も短い中でしっかりと起用に答えた所を評価。 ネタ的にも勝手に作ったし面白かったから。



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