2001年東京ヴェルディ1969 天皇杯三回戦
・いやぁ〜、大宮が負けてしまって三回戦の相手が東海大学になりました。正直、知っている選手もいなくつまらない試合だなと思っていた。しかし、そうは言ってもJ2の大宮を倒した実力は過小評価してはならない。それなのにGK菊池新吉、FW小倉隆史など
戦力外として放出した選手がスタメン濃厚という記事が出たり、DF中澤佑二はマリノス戦の負傷が実は治っておらず強行出場していたとか、同じく三浦淳宏もそうだったりとかでメンバーがよく分からなかった。まさか新人育成の場になってしまうのかと・・・。
・別に入り待ちをする事は考えてなかったのだがヴェルディバスが来た。そこでバスに乗ってる選手を見れば・・・んんん、かんぺー発見。やっぱ中澤の代わりはかんぺーか。あ、一樹まで出てきた。やっぱ今日は若手中心で臨むらしいや・・・・ってどっかで見た野獣が降りてきた。
ぬお!エジムンドいるじゃないのさ〜。そっか、新人育成をエジムンドと共にやらせようっと訳か〜・・・・あれ?マルキーニョスもエメルソンも出てきた。その後、続々とベストメンバーが降りてきた・・・スタメンは以下の通り。
西が丘サッカー場
| 東京ヴェルディ1969 |
VS | 東海大学 |
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監督 | − | 小見幸隆 | | |
監督 | − | 今川正浩 | | |
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GK | 1 | 菊地新吉 | | |
GK | 1 | 松田 翼 | | |
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DF | 18 | 菊池利三 | | |
DF | 5 | 仲村友良 | | |
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DF | 44 | エメルソン | | |
DF | 4 | 佐野正典 | | |
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DF | 5 | 米山篤志 | | |
DF | 3 | 岸 洋平 | | |
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DF | 15 | 杉山弘一 | | |
DF | 12 | 柳沢宏太 | | |
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MF | 7 | 小林慶行 | | |
MF | 6 | 小倉裕介 | | |
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MF | 2 | 山田卓也 | | |
MF | 10 | 吉谷 剛 | | |
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MF | 10 | 永井秀樹 | | |
MF | 11 | 坂本吉範 | | |
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MF | 19 | 小倉隆史 | | |
MF | 19 | 川島大樹 | | |
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FW | 33 | マルキーニョス | | |
FW | 22 | 伊藤大智 | | |
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FW | 36 | エジムンド | | |
FW | 9 | 迫田和憲 | | |
・ベンチにはGK本並健治、DF富澤清太郎、MF桜井直人、MF石塚啓次、FW平本一樹。おお、ベストメンバーなだけじゃなくベンチに石塚が復帰してるじゃありませんか。ヴェルディの
最終兵器(長期離脱だっただけ?)の登場だ。出来れば楽なカタチで登場させてあげたいものだ。そのために前半15分以内に先制点だ!!
エジ マル ↑↑ マル
↑↑ 利三
小倉 エジ 永井 ↑↑
小倉 永井 ↓↓ ↑↑
↓↓ ↑↑
攻 ↑↑
慶行 山田 →撃→ 杉山 慶行 山田 ↑↑
時 ↑↑ ↑↑
杉山 利三 杉山 利三
米山 エメ 米山 エメ
新吉 新吉
・前半始まってすぐに米山とエメルソンの連携が悪い。ポジションでもヨネとかぶったりエメルソンの動きが妙。東海大の右からの攻め。FWへあわせたパスもエメルソンの正面。しかし、ここで何を考えたかエメルソンが見事なまでのクリアミス。しかも、DFとGKの間に落ちるという最悪のクリア。いや、これはもうアシストだぞ。
しかも、このハイボールの処理に新吉が出遅れてしまう。相手のFW川島と新吉がハデにぶつかり、新吉の必殺「顔面パンチング」も炸裂したほどだ。頼むからボールにパンチしてくれ。
・西が丘の魅力・・・それはGKまで近いということ。FC東京や浦和ほどじゃないがGKを野次ってみよう。ゴールキックをミスするかもしれないしね。ところがなかなかミスをしない。それどころかキック精度は高い方だったりする。あまり酷い野次ではなく「ツ・バ・サ!ツ・バ・サ!」ってコールしても動じない。
こいつは将来大物になるか?・・・でも、これが原因かどうかは知らないけど、後で手痛い仕返しを食らってしまうのだ。
・山田卓也が珍しくかなり高い位置で相手ボールをカット。そのまま、ドリブルで中へ切れ込みマークを引きつける。そして、逃げたマルキーニョスへスルーパス。これをマルキーニョスがもらってすぐにシュートも観客席へすっとばす。期待感も無いシュートだった。せめて枠飛ばそうよ、蹴った瞬間に外れるの分かるようじゃちょっとね。
でも、実際はシュートではなくワンツーで中へ折り返して欲しかった山田は不満そうだった。だってフリーだったもんね。
・相手のパスを先を読むプレーでパスカットした山田。山田からのパスをエジムンドがダイレクトで永井へパス。これをもらった永井もダイレクトでエジムンドとワンツー。しかし、ボールが浮いてしまって相手DFがクリア。これを慶行がすぐにサイドのマルキーニョスへさばく。またマルキーニョスがアウトサイドキックで中のエジムンドへセンタリング。
これもDFがヘッドでクリアするが、その落下地点にいたのはMF永井秀樹。永井のダイレクトボレーシュート・・・・しかし、翼くんが見事なセービングで得点ならず。ちくしょー、野次ったせいで奮起するタイプだなこいつは。びびっちゃうかと思ったが逆効果となったようだ。
・返す刀で東海大の攻め。右サイドからのクロスを中ですらして、ファーサイドで待っていた選手がシュートも枠の外へ。なかなか危険な事をしてくれるやつだな。だいたい、相手は5バック気味で守り2人のボランチも中で守っちゃうのでかなりディフェンス重視なのだが、カウンターでの突破はなかなか危険だぞ。
どこのポジションの選手が上がってくるのか分かりづらいからだ。
・彼とフィジカル勝負を挑もうとは・・・・甘い甘過ぎるぞ川島くん。サイドでの守備は普通縦を切るものだ。しかし、横からタックル勝負を挑んでも決して負けない男がいる。トータルファイティングの山田卓也だ。自分の体を先に入れてからボールを奪う米山・林タイプとは違い、肩と肩とを当てるショルダーチャージで相手を吹き飛ばす合法技。
軽くふれただけのタックルで相手は1tトラックに正面衝突した威力に匹敵する。あの男に挑んで壊された蹴球人は10人や20人じゃきかないぞ・・・って段々、山田が化け物扱いになってきたな。
・やっぱこれしかないか。マルキーニョスが出したボールをエジムンドがPA内で独特のキープ力を持って止めておき、走り込んだマルキーニョスへのスルーパス。これをマルキーニョスがねらいを定めてニアサイドへタイミングを外したシュート・・・ってこれも明らかに蹴る瞬間ですでに枠へ行かない。今日のマルキーニョスはかなりブレーキがかかってしまっている。
・エジムンドがサイドの慶行へさばく。そう、ヴェルディは中央突破ばっかなサッカーが多いけど、実は得点シーンのほとんどがサイドからの攻撃だったりもする。慶行のクロスから中央へ走り込んだマルキーニョスがフリーでヘッド!!しかし、このヘッドまで外へ・・・・今日はマルキーニョスにとっては厄日だ。それでも決して攻めていない訳ではない。
米山のロングシュートやらカタチはわるくないのだが、妙に手数が多くて簡単にさばけば得点取れそうなのに無駄なプレーが多すぎる。
・ヴェルディ最大の決定的ピンチ。伊藤からのスルーパスを迫田が追う。なんとか、米山もそれに付く。しかし、ここで米山が迫田にスピードで負けてしまい切り返しを抜かれる。そして、新吉も飛び込むが迫田のシュートがクロスバー直撃。危なかったがエメルソンのカバーの遅さもちと目立ったかな。
・うーん、エジムンドはどうも利三が嫌いなのか・・・この試合で幾度も利三がオーバーラップしてきている。利三の速さ、センタリングの精度をとってもフリーの利三に出した方が得策なのにも関わらず、エジムンドは出さない。せめて、守備がお粗末なんだから攻撃ぐらいマトモに使って欲しいものだ。
今日はちと利三が可哀想だったな。
・強風注意報?いやいや、そんなのは無かった。だけど、この試合ではかなり風が強い。その証拠に東海大の選手のスローインの時にサイドで張っている仲間にスローインしようとした。ところがスローインがサイドラインを割ったのだ。それぐらい強風だったと思ってくれ。
・前半終了間際、直接FKのチャンス。キッカーはなんと・・・小倉、マルキーニョス、米山、エジムンドの4人。そして、壁の中にじわりじわりと入っていく山田とエメルソン。そして、蹴るのと同時にその壁の中を空けてそこを通すというワールドカップで見たような技をやってみる。しかし、エジムンドの蹴ったシュートは全然穴が空いて無く通る隙間もなかったのだ。
これで前半終了・・・得点取れるチャンスもあれば失点もののピンチも有り。これがJ1との試合なら面白い試合かもしれないけど、相手は学生だと思うとちょっと情けないね。
−後半−
・ハーフタイムの間、他チームの情報を聞いてびっくり。J1で勝ってるチームは市原とG大阪の2チームだけとのこと。なんだ、どこも接戦なんだ。でも、他のチームはJ2と試合をしているだけにこっちは負けたら言い訳がたたない。
是が非でも後半は早い時間帯での得点を期待しましょ。小倉に代えて桜井登場。
エジ マル 桜井 ↑↑ マル
↑↑ ↑↑ 利三
桜井 エジ 永井 ↑↑
桜井 永井 ↓↓ ↑↑
↓↓ ↑↑
攻 ↑↑
慶行 山田 →撃→ 杉山 慶行 山田 ↑↑
時 ↑↑ ↑↑
杉山 利三 杉山 利三
米山 エメ 米山 エメ
新吉 新吉
・マルキーニョスからのパスを受けたエジムンド。エジムンドがそのまま右サイドをあがった利三へスルーパス。DF三人いたなかを通すという絶妙なスルーパスで利三がGKと一対一へ。しかし、ここで利三にちょっとした悪魔の囁きが・・・。「マリノス戦以来の得点になるぞ、ここはいっちょ派手に決めてやってこれからの契約更改を有利に進めてやろうじゃないか。」
悪魔の囁きにころっと騙された利三。GKを抜くという色気を出してしまいGKセーブ。翼くんがまたまた活躍してしまった。
・中盤でボールを持った桜井。前に誰もいないところで一気に前までドリブルで運ぶ。そして、左で珍しくフリーになったところでエジムンドが待っていた。切り返してニアへグラウンダーシュートもGK翼くんがセーブ。またこいつか。
・桜井だけがサイドチェンジの意識を持っている。ちょっとちがうよな。コバとかがサイドを代えようよ。桜井のサイドチェンジ、そして、エジムンドの繋ぎ。エジムンドが左サイドの桜井へスルーパス。桜井の必殺「変幻ドリブル」でファールをもらうお約束。
それにしても、桜井のドリブルは勝負が出来るからみていて嬉しい。しかし・・・結果的にこのファールが原因なのかはしらないが、桜井がケガをしてしまい石塚が投入。桜井のケガの具合が非常に気になる。
・右サイドへ開いたエジムンドにボールがまわる。実際はDFが寸前でクリアしようとしたのだが、足が届かずエジムンドを完全にフリーにしてしまう。そして、グラウンダーのパスを中央フリーだったマルキーニョスが押し込んで1−0とやっと先制点を取った。
それにしてもマークを外すマルキーニョスの動きは圧巻だった。FW必須条件の一つプルアウェイのお手本の様な動きでした。
・TVではバッチリ聞こえていた。ホーム側ではそれまで何故か「ヴェルディ川崎コール」しているという状態だった。それだけでなく、先制点直後、アウェイゴール裏では「物足りない!」コールが。これに共感したのか、目の前にいた新吉までもが頷く始末。
そう、新吉だって物足りないんだ〜!!もっと、得点を取ろう!!そして、なぜか新吉コール。近くにいなかった人は知らない意味不明な得点後の「新吉コール」の謎はこれだったのさ。
・ずっと右サイドの利三のフリーだった姿はよく見えた。しかし、左の杉さんはあんま上がっていかなかった。しかし、それでも上がればチャンスが作れる。マルキーニョスとの交換で攻め上がった杉山。マイナスパスを永井へ送る。これを永井が周りに3人もDFがいると知ってか、
小刻みなシュートフェイントでDFを近づけさせないというバリアを張り、そのままシュート。ニアサイドのグラウンダーで2−0と勝負を決めた。2点差ということでやっと若手起用の場となったようだ。FWにマルキーニョスを代えて直線ドリブルの平本一樹登場。
一樹 エジ 一樹 エジ
↓↑ 利三
石塚 一樹 永井 ↑↑
石塚 永井 ↑↑
↑↑
攻 ↑↑
慶行 山田 →撃→ 杉山 慶行 山田 ↑↑
時 ↑↑ ↑↑
杉山 利三 杉山 利三
米山 エメ 米山 エメ
新吉 新吉
・それにしてもこの男の能力たるや恐ろしいものがあるな。右サイドでキープしていた石塚。足の裏に吸盤があるのかと思うほど、ボールが左右に動く動く。DFも数人束になってかかるがそれでも少しずつ前へと進む。最後にはユニフォームを引っ張られてしまうが、リーグで石塚のプレーをもっと見たいぞ!
慶行から右サイドの利三へパス。これをグラウンダーで中央のエジムンドへパス。これをダイレクトでエジムンドが押し込むも、またまたまた翼君のファインセーブで得点ならず。むぅ〜。これで試合終了。
12/10 天皇杯三回戦西が丘サッカー場 |
東京ヴェルディ1969 | VS | 東海大学 |
0 | − | 0 |
2 | − | 0 |
2 | 合−計 | 0 |
マルキーニョス(エジ) | | |
永井秀樹(杉山) | | |
おまけ
・ふぅ・・・正直、ナビスコよりも天皇杯の方が辛い。いっちゃ悪いがトーシロー集団相手に本気を出しても・・・なんて言ってられないのが本音。ベストメンバーで叩かないと厳しい相手なのだ。なにはともあれJ1のチームのうち6チームが負けたのだから、
終わってみれば良かったとしましょ。
−今節の受賞者−
MOM : MF山田卓也 三度目
MVP : MF石塚啓次 二度目
MVP : DF菊池利三 三度目
・今までと同様、MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)は勝利に貢献した選手に与えるもの、MVP(まぐろん・ばりゅあぶる・ぷれいやー)はまぐが個人的に面白かったり活躍したりした選手に与えるもの。
やはり、山田からの守備にだいぶ安定感が出てきた。来期の構想の一つとしてボランチで固定しちゃうのも手ではある。しかし、その山田の相方に林を置くのか。もし、札幌へ行ってしまったら本職ボランチを取ると言った補強は必要だと思う。
他には石塚の存在感はやはりデカイものがある。来期こそ、この石塚中心のサッカーというものが見たい。そして、今回アシストの一本でもしてくれれば文句無しにMOMにしたかった利三。何度と無くサイドをかけあがる姿は素晴らしかった。
相手の守備に忙しいシーンがそんな無かったので攻撃参加がしやすかったのだろうが・・・・いかんせん、エジムンドに信頼されていないのかパスが来ないシーンが多かった。今後の課題かな。
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